ユニファ株式会社/世界中に「家族の幸せ」を広げていきたい

ユニファ株式会社

世界中に「家族の幸せ」を広げていきたい

「家族」というテーマを掲げて事業に取り組んでいるユニファ株式会社さん。新しい社会インフラを作り、テクノロジーを駆使し、保育業界を改善しようとあらゆる施策に取り組んでいます。この度は、代表取締役CEOの土岐泰之さんにユニファさんの事業内容や起業から現在に至るまで、そして今後のビジョンについてお話を伺いました。

ユニファ株式会社 土岐 泰之さんさん

土岐 泰之さん
ユニファ株式会社 代表取締役CEO。2003年に住友商事に入社。リテール・ネット領域におけるスタートアップへの投資及び事業開発支援に従事。その後、外資系戦略コンサルティングファームであるローランド・ベルガーやデロイトトーマツにて、経営戦略・組織戦略の制定及び実行支援に関与。2013年にユニファを創業。全世界から1万社以上が参加したスタートアップワールドカップにて優勝。

保育士の負担を少しでも減らしたい

―本日はよろしくお願いします!まず初めに、ユニファさんの事業内容について教えてください。

土岐:

私たちは、保育士をはじめとする保育関係者が抱える負担をIoT、ICT、AIなどテクノロジーを駆使して改善しようとしています。具体的な例で言いますと、ルクミーというサービスを展開しておりまして、睡眠中の園児たちを見守るお昼寝(午睡)チェックサービス「ルクミー午睡チェック」、先生だからこそ撮れる子どもたちの日常の写真を手間なく保護者へ届ける「ルクミーフォト」、日々の検温にかかる時間を大幅に短縮すると同時に、誰でも園児の体温の変化を素早く検知できる「ルクミー体温計」などがあります。

―保育園にテクノロジーの要素がプラスされると、どんな良いことがあるのでしょうか?

土岐:

たとえばで、「ルクミー午睡チェック」のお話をしましょう。保育士さんはお昼寝の時間、子供がどの方向を向いて寝ているか5分おきにチェックして、記録しなければいけないのですが、これがかなり大変なんです。なにせ、大勢いる子達の寝ている方向を手書きで記録するため、先生たちはお昼を食べる暇もないくらいです。さらに、保育園など保育施設での事故はお昼寝中に起きやすいため、一時も気を抜けないという、精神的不安もあります。

この点におけるソリューションとして開発したのが、「ルクミー午睡チェック」という当社のサービスです。子供の服(お腹あたり)にセンサーを取り付けることによって、数秒おきに寝ている向きなどをチェックしデータとして自動保存します。また、センサーは医療機器なのですが、危ない寝方をしていたらアラートで先生に伝えるのでダブルチェックもでき、先生たちの心の負担も軽減することができます。「ルクミー午睡チェック」という“もう一人の先生”を増やすことで、保育士さんがもっと心にゆとりをもって、子供たちと向きあい、保育士さんの本来の価値である子供を抱きしめられる時間を増やしたいと思っています。

―お昼寝の管理がそんなに大変だったとは・・!そして、画期的なサービスですね。御社ならではの強みはどのあたりになるのでしょうか?

土岐:

「スマート保育園®」という構想を持っており、保育士の働き方改革をするために、単品のサービスだけではなく保育施設全体をデジタル化し、情報が連携できるようにしているところです。業務全体をデジタル化し、アプリだけではなく、IoTまで活用しているというパッケージが我々の強みです。それに加えて、良い商品を創るだけではなく、販売チャネルも重要だと思っています。我々の会社では、保育施設をクライアントとした商社と共同でサービスを販売しているため、多くの施設でユニファのサービスを導入していていただいております。このように、良い商品と適切な販売チャネルがあることが我々の強みになります。保育に強みを持つ商社や保育施設の方々と連携し、商品を提供するだけではなく、保育施設をよりよくしていきたいという想いを共有することを重要視しています。

―事業を行う上でのこだわりはありますか?

土岐:

最終的に社会インフラになるようなサービスを作っていきたいと思っているので、誰から、どのようにお金をもらうかというビジネスモデルも重要なところだと思っています。保育施設や幼稚園向けに製品を提供しているので、補助金を活用できるようにすることで、施設側の負担を減らすなどにも取り組んでいます。また、先ほどの「ルクミーフォト」では、使用するデバイスは保育施設に無料で提供しており、施設内で撮った写真を保護者が購入する形となっています。ビジネスモデルとしては、保護者による写真の売り上げの一部を施設に還元するというものになります。そのお金で、施設内の処遇の改善だとか、備品の購入ができるようになります。社会インフラをするためには、社会誠意、社会倫理が必要だと思っていて、そのためには、どこか1つの所からお金をもらうのではなく、経済的に回るエコシステムをつくることが大事だと思います。せっかくいい商品やいいチャネルを作ったとしても、最終的にはビジネスは回っていかないので、一定の持続可能性の高いバランスを意識しながら、これまでのビジネスモデルを組み立ててきました。

事業を進めていく中で判明した保育現場の問題

―土岐さんが起業したきっかけを教えてください。

土岐:

学生時代から起業したいとは考えていたのですが、ずっと起業のテーマが見つからずにいました。そんな中で、結婚し、子供が生まれ、子育てをしているうちに、保育施設や親御さんたちは様々な問題を抱えているとわかりました。自分自身が家族の幸せを実現する大変さを経験してきたのもあって、「家族」や「子育て」のようなテーマだったら挑戦できると思い起業しました。このテーマが見つかったことによって、これに対する苦労やリスクの大きさ、時間がかかるなどは気にならなくなりました。

我々の初めてのサービスは、施設内での写真をネット上で見たり、買ったりすることができる「ルクミーフォト」です。理由は、保育施設の写真は親でさえ見ることのできないコンテンツであるし、日々リフレッシュされるものなので面白いと思ったからです。写真が1枚でもあれば、家に帰ったときにコミュニケーションを取るきっかけになるとも思いました。それをきっかけに、保育の現場に足を踏み入れましたが、保育士の仕事は思っていたよりもずっと幅広く、大変だということに気づかされたんです。その結果、保育士が一番辛いと感じ、悩むことは、子供の突然死や子供の安全安心だということが分かり、それからの事業の方向性が決まりました。

―これまでで苦労したことや、成功したことはありますか?

土岐:

苦労したことは、営業のかけ方です。たとえばアポイントなしで保育施設に行くと、ただの不審者になってしまいますよね(笑)。また、保育の業界もお金がたくさんある業界ではないので、お金の面でも苦労しました。ただ、事業を行っている方向性が社会問題の解決というところにすごく直結しているため、応援してくださる方がたくさん助けてくださいました。友人たちや、ベンチャーキャピタルから出資してもらったり、商社と出会い、共に事業を行ったりしたことで、徐々に製品も売れるようになりました。社会課題の解決というところで「共感」を得て、そのいただいた「共感」をしっかりと事業や製品に変えていくことで苦労も乗り越えることが出来ました。

土岐:

また、成功した点は、会社の組織づくりだと思います。今、社員が約150名ほどいて、そのうちエンジニアが約50名ほどいますが、エンジニアのうち3割は外国人で、10か国ほどの国の方がいます。我々にしかないデータがあって、特に技術力の高いエンジニアが集まっているので、いい形でソリューションを作ることができています。

「家族の幸せ」のきっかけとなるものをつくる

―ユニファさんの企業理念について教えてください。

土岐:

我々は企業理念をパーパスという言葉で表現しているのですが、それは「家族の幸せを生み出す あたらしい社会インフラを 世界中で創り出す」というものです。もともとは、家族のコミュニケーションを豊かにするというような内容を掲げていました。これは、写真の事業しかなかった頃のもので、「ルクミー午睡チェック」などのサービスが増えた今、新しいものに変えようということで、今のパーパスを作りました。

まず、新しい社会インフラとは、目先の目標でいうと「スマート保育園」を作ることであり、現場の状況をIoTやICTを活用して改善していくことと定めています。また、今の時代、会社と個人は対等だと思っていて、個人は自分の夢のために生きた方がいいと私は思います。その自分の夢が、我々のパーパスにある程度あっていて、事業を共に進め、「スマート保育園」を作っていく中で自分の夢が前進できるのか、ということが大切だと思います。そうして集まった、我々のパーパスに共感した人たちが一緒に仕事をしていく中で、バリューという形で行動指針を設けることで、会社のため、個人のため、社会のため、どのような動き方をするべきか浸透させています。

―パーパスの中にもある「家族の幸せ」を、ユニファさんはどのようなものだと考えているのですか?

土岐:

「家族の幸せ」の前提として、家族の中で誰か一人が苦労していたり、全体のバランスが崩れていたりすると家族の幸せは維持できないものだと思います。お母さんだけが育児を頑張っていたり、子供だけが孤独に思っていたりする状態の中では、家族は幸せとは言えません。幸せの総和というより、一人ひとりの幸せが一定程度担保されているのが大事だと思っています。そして、子供の幸せは、自分が幸せかどうか、ちゃんと見守られているかなどの基準がないため、ないがしろにされやすいとも思います。今、子供が何が好きか、誰と友達かなど、子供について聞いてみてもわからないという親は結構います。それは、子供に関心がないのではなく、子供を知るきっかけがないんだと思います。そのきっかけを作ってあげれば、コミュニケーションをとることができ、愛情を与えられるようになると思うんです。そうすることによって、家族のきずなが深まっていくと思います。

子育ての中で生じるあらゆる「ペイン」を世界からなくしたい

―今後のビジョンについて教えてください。

土岐:

基本的に3つあります。

1つ目は、やはり「スマート保育園」を浸透させることです。もう少し言うと、幼稚園や子供園など0~5歳児がいるような施設はたくさんありますので、IoT製品を出していくとか、ICTを使って対応できる範囲を広げていきたいと思っています。

2つ目は、得られたノウハウをBtoBだけではなくBtoCで家庭向けに提供していくことです。スマートチャイルドケアのような領域で行っていきたいと思っています。育児ノイローゼの、児童虐待、睡眠中の死亡事故などの防げる事故も起こってはならないことなので、そういったことを撲滅していきたいと思っております。

最後に、「スマート保育園」やスマートチャイルドケアを海外に展開することです。今後、アジアを中心に子供の数が増えていきますので、日本で開発された最高品質のチャイルドケアを海外向けに提供しようと思っています。海外によって、製品の仕様や販売チャネルなど、細かい部分は変えていかないといけないと思いますが、子供の睡眠中の死亡事故などは、どの国でもおこりうることであるので、海外に向けて発信していければと思っています。

―海外でも共通の課題ですものね。最後に、一緒に働きたいと思う人材について教えてください。

土岐:

自分の中で変に限界を設けない人がいいなと思います。新しい社会インフラを作ることは大変なことです。誰もやったことが無いからこそ、やるわけですが、もちろん大きなリスクや困難があります。今までやってきたことの延長戦ではダメで、自分の限界を設けずに、自分のやるべきことに対して日々自己変革をしていく、自己成長していくことが大事だと思います。そしてもちろん、我々のやるべきことに共感してくれる方がいいですね。自分の人生と、私たちの事業に、つながりやキーワードなどを見つけられればいいと思います。

―本日はありがとうございました!現在の保育施設の課題や家族の幸せなあり方について考えを深めるとてもいいきっかけとなりました!

取材日:2020年3月11日

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Purpose

家族の幸せを生み出す
あたらしい社会インフラを
世界中で創り出す

幸せは、家族とある。
そのことを忘れさせてしまう社会ではいけない。

私たちがやらなくて誰がやるのか。
ユニファが変えていく。
使命感とテクノロジーの力で。

もっと豊かであたたかい、
家族のつながり溢れる世界を創っていく。

Value

One More Step
もう一歩深く、もう一歩遠くへ

日々の「もう一歩の深い考え」「もう一歩の行動」を、大切にしよう。
本質にたどり着いているか、限られた時間の中で考え続けよう。
もう一歩多く踏みこんでみよう。
「一歩」の積み重ねが、大きな差を生んでいく。未来を大きく変えていく。

Play Fair
議論を恐れるな、未来が逃げる

すべてのステークホルダーに、リスペクトをもって真摯に向き合おう。
あたらしい社会インフラは、誠実さなくして実現するはずがない。
ただし誰に対しても臆することなく、逃げずに正々堂々と議論する。
あたたかい厳しさこそが、フェアなんだ。

Triple Win
ユニファ良しが、顧客良しで、社会良しへ

やさしさだけでは、強さとは言えない。
利益がなければ、事業を続けることは出来ない。
社会インフラは、持続的に社会に貢献する器。
ユニファの成長こそが、顧客の成功になり、社会の利益につながっていく。

Company Profile

社名
ユニファ株式会社
設立
2013年5月
代表者
土岐 泰之
資本金
34億8,399万円(資本準備金含む)※2020年1月現在
従業員数
198名(派遣スタッフ・パート等を含む)※2019年9月現在
事業内容
「スマート保育園®」、「ルクミー」サービスの企画、開発、販売、運営
AIやIoT等を用いた保育関連テクノロジーの研究開発
本社住所
〒100-0011 東京都千代⽥区内幸町1-1-6 NTT⽇⽐⾕ビル8F
電話番号/FAX
03-6284-2666
会社URL
https://unifa-e.com

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