サーモス株式会社/魔法びんで社会と自然にマジックを。

サーモス株式会社

魔法びんで社会と自然にマジックを。

魔法びんといったらサーモス。今では誰もが知っている魔法びんメーカーであるサーモスの歴史と志、ビジョンを、ブランド戦略室 ブランド戦略課マネジャーの簑島さんと、同課PR担当の笹渕さんに聞かせていただきました。

サーモス株式会社 さん

左)ブランド戦略室 ブランド戦略課PR担当:笹渕さん  右)同課マネジャー:簑島さん

世界初の魔法びんとサーモスの誕生。

―まずはサーモスの歴史について教えていただけますか。

簑島:

THERMOSというブランドは、世界で初めてつくられた魔法びんのボトルとともに誕生しました。1904年、ドイツのガラス職人がガラス製の魔法びんボトルを開発し、THERMOSの魔法びんは世界へ広がっていきました。

笹渕:

世の中に「温かいものを温かいまま持ち運べる」という新たな価値を提案したことが、サーモスの原点ですね。冒険や遠征などで長距離を移動する人々にとって、画期的な発明だったと聞いています。

*1915年の広告。当時の暮らしを反映し、新しい価値観の提供を表現しています。
*1915年の広告。当時の暮らしを反映し、新しい価値観の提供を表現しています。

―魔法びんの開発によって、新しい常識をつくり出したんですね。

簑島:

そうですね。その後、産業ガスメーカーである日本酸素(現 大陽日酸)が、世界初の高真空ステンレス製魔法びんをつくりました。窒素や酸素など産業ガスを扱う技術を、一般の消費者向けに活かそうという動きがあったんですね。その中で日本酸素(現 大陽日酸)が、THERMOSブランドを買収し、後にサーモス株式会社として独立しました。

―高真空のステンレス製魔法びんは日本から生まれたというのは初めて知りました!

笹渕:

もともとガラス製だった魔法びんをステンレス製にすることで、「割れない魔法びん」という新しい価値を提案したんです。

―新しい価値の提案というのは、サーモスさんにとって重要なことなんですね。

人にも自然にも、癒しの魔法を。

―次に、サーモスさんの理念と事業内容について教えてください。

簑島:

サーモスには、企業理念とブランドコンセプトがあります。企業理念は「人と社会に快適で環境にも優しいライフスタイルを提案します」ブランドコンセプトは「おいしさなるほど サーモス マジック」というものです。

その理念を体現し、ステンレス製の魔法びん、真空保温調理器を中心に、家庭用品の製造・販売を行っています。他にも2020年6月から、マイボトル推奨のテイクアウト専門コーヒーショップも展開しています。

*いまでは様々な製品を展開し、ライフスタイルを提案されています。
*いまでは様々な製品を展開し、ライフスタイルを提案されています。

―理念にはどのような想いが込められているんでしょうか?

簑島:

暮らしにも環境にも、製品を通じて貢献したいという思いがあります。理念がつくられたのは2001年ころで、当時はいまほど環境問題がピックアップされていませんでした。しかし、暮らしの中に水筒や弁当箱が取り入れられ、ペットボトルやプラスチック容器を削減できれば、環境問題に貢献できますし、さらに魔法びんのおいしい温度を保つという性能で暮らしも豊かにすることができると考えていたのです。

笹渕:

そして、世の中に新しい価値を提案し続ける企業でありたいですね。ステンレス製の魔法びんをつくり、世の中に新しい価値を提案できたように、製品のさらなる軽量化やスープジャーの開発など、いまも新しいものをつくり続けています。いままでなかった製品で、新しいライフスタイルを提案し続けていくことが、会社としての志です。

―素敵な背景があるんですね。「おいしさなるほど サーモス マジック」というブランドコンセプトにはどのような想いが込められているのでしょうか?

簑島:

マジックというのは、魔法びんの魔法とかけています。魔法びんの最大の特徴は、時間が経っても温度が変わらないこと。飲み物や食べ物が、温かいまま、冷たいままであることが「おいしさ」を保ちます。この情緒的な部分と、魔法びんの持つ特性を組み合わせて表現しています。

―たしかに、飲み物や食べ物には最適な温度がありますよね。魔法びん以外にもコーヒーショップの事業を展開しているのはなぜでしょうか。

簑島:

オフィス街で働く方たちに、どこでも好きな場所・時間に、おいしいコーヒーを楽しんでいただきたいという意図があります。温かくておいしいコーヒーを、マイボトルで飲んでいただく。その結果として、使い捨てコップの削減にもつながる、ということですね。

人を想う気持ちが魔法びんを進化させる。

―次に、事業のこだわりを教えてください。

笹渕:

こだわりとしては、大きく3つ、

①製品だけでなく、ライフスタイルを提案する
②ユーザーの使い勝手を考慮した製品設計
③妥協しない品質

ということですね。

―①にあるライフスタイルの提案とは、具体的にどんなことでしょうか?

簑島:

わかりやすいものでは、スープジャーなどの製品ですね。お弁当に持っていけなかったスープも、スープジャーがあることで、スープを温かいままこぼれる心配なく持っていけるようになる。

そんなふうに、新しい製品によって今までできなかった事ができるようになる、「食に新たなライフスタイルをご提案する」ということです。これは当社のこだわりでもあり、強みでもありますね。

*スープジャーは、飲み物だけでなく「温かい食事」を運ぶという新たな価値を提供しています。
*スープジャーは、飲み物だけでなく「温かい食事」を運ぶという新たな価値を提供しています。

―行動の選択肢が増えるのは、使う側としてはありがたいことですね。
②にある「ユーザーの使い勝手を考慮」とは、どんなことでしょうか?

笹渕:

大きく分けて二つのポイントがあります。

1つ目は「持ち運びのしやすさ」。

持ち運びのしやすさとは、重さやサイズ感の追求です。例えば、カバンに入れやすいサイズにする、お子様向けの製品であれば、肩から下げるストラップが食い込まないよう幅を広くする、などの工夫があります。

次に「洗いやすさ」。

つまり、メンテナンスのしやすさです。フタの溝を少なくして洗いやすくする、パーツが細かく取り外せてすみずみまで洗えるといったことを考えています。

―細かな部分まで配慮して、利便性を追求し続けているんですね。
③の「妥協しない品質」とはどういった意味でしょう。

簑島:

私たちのルーツは産業ガスのメーカーです。産業ガスは、もし何かあれば大事故につながってしまう。そんな高い品質管理の意識を今も持ち続けています。工業製品に定められているJIS規格に準拠し、項目によってはさらに高い独自の品質基準を設けて、徹底した品質管理を行っているんですよ。

―かなりこだわっていらっしゃるんですね!


おいしい温度が長持ちすることは重視しているので、保温性能、保冷性能には厳しい基準を設けて、出荷までに何度も検査を行っています。

「おいしい温度」で人の心も支え続ける。

―これからのビジョンを教えてください。

簑島:

いままでは水筒やお弁当箱など外で使う製品が中心でしたが、これからは家の中で使う製品も充実させ、暮らし全体をサポートしていきたいです。

―食以外の家電などもあるんでしょうか。


その点は、「飲む」「食べる」「つくる」といった食の分野からブレずに暮らしをサポートしていくつもりです。例えば、最近ではフライパンを開発しました。

―あくまで食という観点から貢献をしていきたいということですね。
そういったビジョンをどういった仲間と叶えたいですか。

簑島:

1つ目は「チャレンジ精神のある積極的な人」です。
当社はこれまで世の中になかった画期的な製品を作り出してきました。そしてこれからも画期的な製品を世に送り出すためには、新しいことにも積極的に取り組める人材が必要だと考えています。

2つ目は「高い感度を持っている人」です。
新しいコトや物に興味を持って情報収集ができて、古い考え方や価値観に固執せず、柔軟な発想で創造力を発揮する人が、より良い結果を生み出せると思います。

3つ目は「グローバルな視野を持っている人」です。
当社のビジネスは日本国内のみではありません。工場や販売会社など世界各国に拠点があり、世界中の方とのつながりがあります。生活に密着した製品を扱っていますので、語学だけでなく世界中の文化や生活について関心を持つことが重要です。

―文化や生活の違いで製品に違いが生まれることはあるんでしょうか?

簑島:

ありますね。わかりやすい例ですと、日本では、バックに入るようなコンパクトで軽い製品が好まれますが、アメリカでは小さく軽いものが壊れやすいと思われてしまうんです。そのため、必要以上に大きく、見た目のタフさを意識して作る場合もあります。

―文化に合わせて違う製品を生み出しているから、様々な人に受け入れられるんですね。柔軟な変化をしてきたサーモスさんですが、譲れないものはなんでしょうか。

笹渕:

やはり、ずっと温かい、ずっと冷たい、という保温は大事にしていきたいですね。私たちは、ただ温度を保っているわけではありません。その先には食べる人、飲む人がいます。人が何かを口にするとき、温かくてほっとする、安心する。そんな心まで支えているんです。飲食に力を入れていきたい理由も、ここにあるのかもしれませんね。

―「おいしい温度」が、サーモスさんの真ん中なんですね。今日は素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

〜編集後記〜
「人と社会に快適で環境にも優しいライフスタイルを提案します」
サーモス さんの取材を通して心に残ったことはと聞かれたらこれを挙げたいです。 企業はビジネスで顧客へのサービスを優先しすぎるあまり、反対に環境に厳しく当たっているという現実があります。それが今も進む環境汚染に深く関わっていることは火を見るより明らかです。その中でサービスが広がれば広がるほど、環境にもそれが還元されていくようなシステムで世界展開をされているサーモス さんの企業姿勢は、 まさにこれからの時代で生きていくものがあるんだと肌で感じました。これからも新しい技術が生まれ、新しいビジネスが生まれていくとは思いますが、経済、環境を見据えた幅広い視野を僕自身身につけていければと思います。

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企業理念

人と社会に快適で
環境にもやさしいライフスタイルを提案します

豊かで快適な生活を追求することは、時として環境を犠牲にします。
私たちは「利便性」と「環境保護」を両立させることを使命と考え、
保有する断熱技術をはじめとした様々な技術と創造力で省エネルギーに貢献するとともに、
快適なライフスタイルを実現する新しい価値を提供してゆきます。

ブランドコンセプト

コンセプトは「サーモスマジック」

魔法びんのパイオニアとして守り育ててきた断熱技術と、ユニークな生活快適発想を柔軟に組みあわせ、もっとおいしく、パッと便利で、ほっとここちよい、夢ある暮らしを創造します。
そのためにもおいしさの違い、便利さの違い、発想の違いをお客様が「なるほど!」と実感できるオンリーワン商品であることにこだわり続けます。
そして、人々の健康な暮らしに貢献する企業として、環境や社会と誠実に関わりながら、もっと、ずっと愛されるサーモスを目指します。

Company Profile

社名
サーモス株式会社
設立
1980年
代表者
代表取締役社長 中條啓一郎
資本金
3億円
従業員数
305名(2020年4月現在)
事業内容
ステンレス製魔法びん、真空保温調理器等を中心とした
家庭用品および家電製品の製造・販売
本社住所
東京都港区芝4-1-23三田NNビル
会社URL
https://www.thermos.jp/

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