株式会社関家具/人を育てる家具をとどける。

株式会社関家具

人を育てる家具をとどける。

SEKIイズム」「関家具経営の心得13か条」といった経営哲学のもと、常にお客さんから求められるものをつくり続けてきた株式会社関家具さん。家具に関連する幅広い事業を行われています。今回は、長期経営の秘訣や関家具さんならではの経営観、さらに今後のビジョンについてお話をお伺いしました。

株式会社関家具 関 文彦さん

関 文彦
株式会社関家具の代表取締役社長。家具産地の大川市で生まれ、大学卒業後、25歳の時に一人で関家具を創業。社員の発想を生かした事業展開で、創業50年以上赤字のない経営を続けている。「やってみたい」という声を大切にし、現在は家具卸売業だけでなく、家具に関わる多様な事業を展開している。

家具業界には、夢と希望がある。

―本日はよろしくお願いします。まず初めに、どんな事業をされているか教えてください。

関:

事業内容としては、家具の卸売業から始まり、現在は製造業や卸売業、小売業など家具に関わる幅広い事業を行っています。主に卸売事業、商品開発、コントラクト事業の3つを柱としており、オリジナルブラドとして「クラッシュクラッシュプロジェクト」、一枚板ブランドである「アトリエ木馬」をはじめとする数多くのブランドを展開しています。また、全国各地でショールーム、「CRASH GATE や「ATELIER MOKUBA,FEDERICO Ⅱ HOME 」などのブランド直営ショップの運営も行っています。

―ありがとうございます。創業50年以上とお伺いしましたが、その歴史を教えてください。

関:

昭和43年の4月に大学卒業と同時にたった一人で起業しました。私たちが会社を構えている大川は、もともと棚物や箱物といった婚礼家具の産地であり、私たちは棚物、箱物を中心に取り扱っていました。棚物とは食器棚や本棚のことで、箱物はタンス、洋服ダンスなどのことを指します。事業を始めて45年くらい経った昭和47年頃、当時、商売の先進地であったアメリカに視察に向かいました。そうすると驚くことに、アメリカのマーケットには箱物や棚物は非常に少なく、代わりにソファやベッド、ダイニングセットといった『脚物』が多く売られていました。その販売現場を見て、「やがて日本も洋風化し、脚物が流行っていくだろう」と考え、昭和50年くらいから、私たちの会社が扱う製品も本格的に脚物に転換していきました。創業から一期も赤字になることなく、52年間経営を続けることができていますが、この転換が関家具にとって一番大きな起点だと思っています。とても大変な方針変更でしたが、今ではいい決断でした。

―ターニングポイントがあってこその現在の関家具さんなんですね。
そもそも関社長はなぜ家具屋として創業されたのでしょうか。

関:

一番の理由は、家具が好きだからです。もともと親が家具に関連のある仕事に就いており、私自身が木に囲まれて育ってきたため、自然と木を好きになりました。家具業界は斜陽産業と呼ばれることがありますが、私は家具業界には夢と希望があると思っています。人は人生の1/3を布団の中やベッドの中で過ごしますが、そのベッドは家具のひとつ。リビングでの家族団欒をつくるソファも家具のひとつ。家具は人を育てるものなんです。私たちの仕事は、そんな商品の提供。こんなにやりがいのある仕事はないと考えています。「家具は人を育てる。」私の好きな言葉です。

顧客満足、社員満足、社会貢献。
すべては、人のための先にある。

―とてもいい言葉ですね!創業以来赤字なしの経営をされる中で、どのような考え方を大切にされているのでしょうか。

関:

私は顧客満足、社員満足、地域社会貢献、これらを実現しようという使命感がなければモチベーションが永続しないという信念を持っています。何と言っても一番大切にしているのは顧客満足です。そして、働く人の満足も大事だと考えています。お客さんが喜ぶ、社員がやりがいを感じる、結果的に地域社会に貢献できる。使命感があって、展望があって、情熱を傾けていく、という考え方のもと、チャレンジしてきました。

―顧客満足については、どうお考えでしょうか。

関:

私たちが大切にしているのは、事業ドメインです。ここにこだわりがない企業は長続きしないと考えています。ですので、ターゲットを定めたビジネス展開・商品開発にこだわっており、年齢層、所得層、地域性から男性か女性かまで考えます。さらには、どんな住居スタイルなのか。中心部に住んでいるのか、周辺部に住んでいるのか。周辺部だと一戸建てが多くなり、中心部であれば集合住宅が多くなりますから、一戸建て向きの家具なのか、集合住宅向きの家具なのか、といった細かい部分までターゲットを定めています。誰に売るかを絞っていない家具は、置き腐れになってしまう。それは、老若男女だれにでも向くような個性のないものです。個性がない商品は付加価値が少なくなってしまいます。私たちの家具が少しだけ高くてもお客さんから支持していただけるのも、そんな強いこだわりが要因だと思っています。

―細かいターゲティングのこだわりが顧客満足を生んでいるんですね。次に社員満足に関しては、具体的にどのようなお考えをお持ちでしょうか。

関:

社員がとにかくイキイキ・ワクワク・ドキドキ働いてくれる会社にしたいと思っています。また、知識が豊富に溢れ出るような企業、言うなれば『知財企業』を目指しています。とにかくクリエイティブに物事を考えて、自主的に主体性を持って能動的に活動できる社員の集団でありたいと考えています。また、社員の平均年収を2000万円にすることも私の夢です。社員のみなさんには、仕事を楽しんでもらいながら、安定した生活も送ってほしい。ただ、それだけの仕事のスキルも必要になってきますけどね。

―働きがいがあって待遇も良い、というのは理想的ですね。知財企業であるためには、育成も重要になってくると思ったのですが、育成面において大切にされていることなどはありますか。

関:

支援型のリーダーであることです。専務や常務、営業部長のリーダー陣にも、常に支援型でいきましょうと言っています。私の考える支援型リーダーとは、自分が召使いのように手取り足取り教え、後輩に最大限のスキルを身につけてもらうことです。叱りつけることで萎縮させて支配下に置く支配型リーダーもいます。日本にはまだ、後者が多いのではないかと思います。実際、私はもともと支配管理型でした。ですが、それでは人も育たず、誰もついてきてくれませんでした。たくさん育成に失敗し、社員が離れてしまった経験を積み重ね、ようやくですが、支援型リーダーという考えに行き着けました。社員の方々には、やりたいことを思いっきりやってもらい、自主的・主体的・能動的に活動する社員になってもらえるような育成ができたらと考えています。

―関社長の社員のみなさんへの想いがとても伝わってきました。続いて、社会貢献についてもお話をお聞きしたいです。

関:

社会に対しての企業の一番の貢献は、雇用の場を拡充することだと考えています。今の時代、少人数で大きな効果を出すこと、効率が重視されがちになっています。しかし、社員を少なくすると、雇用が減ってしまいます。私は、働く場の提供も企業の重要なミッションであると思います。「500人雇って170億円しか売上がないのか。ネットショップなら1/5の人数で十分できる。」という意見も確かにありましょう。しかし、私たちは、その企業より5倍の人数の雇用を提供しているわけです。どちらが社会貢献かというと、5倍の人数を雇う会社の方が社会に貢献していると私は考えます。アナログ重視だと人が余計に必要になり、時代に取り残されますが、デジタル重視だと雇用が減り、社会貢献度は低くなる。バランスよく働く場も提供していくことが大切だと思います。

「社員の皆さんは社長の先生であれ」

―お伺いしていく中で、関家具さんは『人』をとても大切にされている印象を受けましたが、何かご理由があるのでしょうか。

関:

「経営はヒトとモノ」と言いますが、今まで会社を経営する上で、一番苦労したのが『人』だからです。私が起業した頃は、高度経済成長期で社会全体が人手不足の時代。基盤や地盤が整っていない新興企業には、人が集まりませんでした。初めて大学卒の一期生が来てくれたのは、今から約20年ほど前。大学卒の人が入社するまで、起業から30年かかってしまうほど、採用には苦労しましたね。最初は一人、それからまた一人、二人と入社してくれるようになり、今では、20年前に入社した人たちがトップメンバーとして、会社を引っ張ってくれています。人材に関わる成功や失敗の経験を経て、人をより重視するようになりました。今では私たちの企業は人が財産であり、強みです。

―そういった経験から人を大切にされているんですね。これから目指す会社の理想像はありますでしょうか。

関:

常に世の中から、「あってよかった」と思ってもらえる企業でありたいです。「あんな企業はない方がいい、ロクでも無い企業だ」と言われることがないように。そして、社員のみなさんがイキイキ・ワクワク・ドキドキと喜んで働く、知財企業であり続けたい。働く上で、こんな会社で、あんな社長のもとで働きたくないと思われてしまわないように。だからこそ、私は、SEKIイズムという企業理念や関家具経営の心得13カ条を掲げ、価値観の違う従業員525人が、中心となる価値観は一緒になるよう、経営者として努力しています。そして、常にこの理念や心得が間違っていないか、時代の変遷に応じて適切に変化しているかを探求し続けています。

―SEKIイズムと関家具経営の心得13カ条とはどういったものなのでしょうか。

関:

私たちが大切にしているミッション、ビジョン、パッションを実現するためにあるのが、SEKIイズムです。そこからさらに関家具経営の心得13カ条を考えました。中でも一番こだわっているのは、「楽しくなければ仕事じゃない、やりたい事を任す、失敗しても文句は言わぬ、責任は全て社長が取るから思いっ切りやってください」という社員への言葉、それから「棺桶に片足を突っ込み、後の片足を突っ込む寸前まで火の玉の様に生きる。」という社長としての考え。私は、この2つが大事な経営の芯だと考えています。また、他にも、「社員の皆さんは社長の先生であれ」という言葉も重要ですね。

―「社員は社長の先生であれ」というのは、具体的にどういった意味なのでしょうか。

関:

この言葉は、現場を大切にしないと事業がうまくいかないという考えに基づいています。社員のみなさんは商品の開発や営業、デリバリーなどの仕事を、東京を中心とした全国の直営店30店舗含む様々な現場で働いてくれています。現場を一番よく知っているのは、それぞれの現場で働いている社員のみなさん。現場に関しては私より社員の方が詳しい。ですから、現場の考えや情報などを可能な限りヒアリングしています。社員の情報を活かさないと適切な経営の舵取りはできませんから。そういう考えから「社員は社長の先生であれ」という言葉は生まれました。

―人を大事にされているからこそのお考えですね。今後、どんなことに挑戦されていくのでしょうか。

関:

挑戦したいことはたくさんあります。これからは、家具だけでなく、住関連へ広げられたらおもしろいのではないかと考えています。もともと、私たちの会社は、ホームユースの家具をつくっており、それから、オフィス用やホテル、レストランの業務用、医療用、ガーデニング用というように、家具全般へ事業を展開してきました。現在は、eスポーツ選手のためのゲーミングチェアやデスクの開発にも力を入れ、売上げを伸ばしています。世の中の役に立つもの、喜ばれるものであったら何でもやろうという考えですので、今後は、家電製品や薬まで開発を検討しています。様々な分野へフレキシブルに挑戦していきたいです。なので、自分がやりたいことへ思いきり仕事のできる、したいと考える学生に集まってきてほしいですね。

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企業理念

我々は、SEKIイズムにより愛される企業となり、
世界に新しいライフシーンを創造し、人々に幸せと感動を提供します。

Systematic
仕事の仕組みを常に見直し、働きやすさと効率化のため、継続的に改善する。

Energisch
エネルギッシュな企業として、仕事に対し熱い情熱を持ち常に挑戦しつづける。

Key
業界のキーを握る企業としての意識を持ち、家具産地大川の再興、取引先の発展、ユーザーのニーズに応えるため、プロフェッショナルに徹する。

Idea
常識や既成概念にとらわれず、自らが手を挙げ発案者となって、時代をリードする勇気ある先駆けとなる。

関家具経営の心得13か条

1.経営者は一年365日ハードワーク。
2.棺桶に片足を突っ込み、後の片足を突っ込む寸前まで火の玉の様に生きる。
3.お客様満足、社員満足、地域社会貢献の三方良しの精神を旨とする。
4.健全経営を心掛け、「創業以来49年間赤字なしの経営を連続」これを堅持する。
5.常に健康増進に努める。酒タバコやらず、毎日早朝腕立て伏せ、スクワット、腹筋運動、逆立ち歩行のトレーニングを継続し、二十歳の体型・スリーサイズを維持、血管、血圧、及び五臓六腑異常なし、骨密度同世代平均比124%を維持。
6.「怒らず、焦らず、諦めず」の精神を旨とする。
7.「クールに、ビジネスライクに、感情抜き」の精神でビジネス展開。
8.ミッション、パッション、ビジョン。常に高い志を持って会社経営に邁進。
9.順境時に驕る事無く、逆境時に乱れ落ち込まず、泰然自若、「夷険一節」を旨とすべし。
10.社員への言葉「楽しくなければ仕事じゃない、やりたい事を任す、失敗しても文句は言わぬ、責任は全て社長が取るから思いっ切りやってください」
11.社員の皆さんは社長の先生、社員からの情報及び意見及び提案は会社繁栄の源。
12.毎年国内及び欧米の主要都市の新しい業態&繁盛店を視察 研修し活かす。
13.会社を潰すな、油断をするな、危機意識、緊張感を常に持て。

Company Profile

社名
株式会社関家具
設立
1968年4月
代表者
代表取締役社長 関文彦
資本金
1億4000万円
従業員数
519名*2020年8月現在
事業内容
家具・インテリア・住関連商品企画販売
本社住所
福岡県大川市幡保201-1
電話番号/FAX
0944-88-3515(福岡本社)
会社URL
https://www.sekikagu.co.jp/

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