株式会社さとゆめ/すべての人がふるさとに誇りを持てる世の中へ

株式会社さとゆめ

すべての人がふるさとに誇りを持てる世の中へ

株式会社さとゆめさんは、「ふるさとの夢をかたちに」という理念のもと、全国各地の地域づくりを支援する、伴走型コンサルティング会社です。このたびは、代表取締役社長である嶋田さんに、会社の志やビジョンについて伺いました。

株式会社さとゆめ 嶋田俊平さんさん

嶋田俊平さん
京都大学大学院農学研究科森林科学専攻修了。大学院修了後、株式会社プレック研究所に入社。新規部署の立上げに参画し、地域資源を活用した事業等に従事。9年間の勤務を経て、株式会社さとゆめを設立。

ふるさとの夢を一緒に見つけ、かたちになるまで伴走する

―本日はよろしくお願いします!さとゆめさんは、地域づくりを支援するコンサルティングをされていますが、具体的にはどのようなことを行われているのでしょうか?

嶋田:

地域によって支援の方法は異なり、アンテナショップや道の駅のプロデュースや運営支援、特産品の販路開拓、プロモーション事業から、震災復興や海の環境といったソーシャルイシューへの関心を高めるためのキャンペーン運営まで、事業は多岐にわたります。

例えば、山梨県にある小菅村では、道の駅の立上げをプロデュースしたのがきっかけで、地方創生総合戦略・人口ビジョンの策定を手伝わせて頂いて、今度は、総合戦略の実現にむけて、DMO(観光地域づくりのための戦略立案やマーケティングを行う組織)の設立、村のポイントカードシステムの導入など、かれこれ7年間にわたって伴走させてもらっています。その結果、トンネルが開通したり、国の予算がついたりと追い風もあり、5年間(2014年~2018年)で観光客は2.2倍増加し、村の人口の15%を移住者が占めるまでになりました。

しかし一方で、宿泊施設の不足が大きな問題点でした。そこで、「700人の村がひとつのホテルに」をコンセプトに、村全体を一つのホテルに見立て、村の古民家を宿泊施設として活用するプロジェクトを立ち上げました。村内の道路はホテルの廊下、道の駅はホテルのラウンジ、村の温泉施設はホテルのスパ、村人はホテルのコンシェルジュとして見立てるんです。宿泊施設も、食事から空間までこだわりました。

―村全体を一つのホテルに見立てるというのは斬新な発想ですね。聞くだけでワクワクします。では、コンサルティングを行う上で、いつも意識されていることは何ですか?

嶋田:

地域の方々のモチベーションを上げることを常に意識しています。通常のコンサルティングであれば、「地域が抱える課題は何ですか?地域でうまくいってないことを挙げてください」といった質問からヒアリングを行い、地域の問題点を体系化して、施策を考えていくのがオーソドックスなスタイルです。

しかし、ヒアリングは課題や問題点から始めると、地域の方々のモチベーションは下がってしまい、どんどんネガティブな方向にいってしまうと思うんです。ですので、私は「地域がどういう風になったら嬉しいですか?皆さんの夢は何ですか?」といった、地域の方々の夢を見つける作業から始めるようにしています。夢やワクワク感を大切にし、地域の方々のモチベーションを上げていくことを心がけています。

まだあまり知られていない村や町も有名にしたい

―まさに、さとゆめさんの理念である「ふるさとの夢をかたちに」ですね。ところで、この理念はどういった想いから生まれたのでしょうか?

嶋田:

さとゆめの創業メンバーは、もともとそれぞれが、シンクタンクやコンサルタント会社、行政機関で働き、地域活性化の政策や計画を提案していました。しかし、自分たちが提案した計画の多くが、実行には移されていませんでした。それは、計画を実行に移すためのノウハウや経験が、地域では不足していたことも大きかったと思っています。政策や計画を提案するだけではなく、ふるさとの夢がかたちになるまで、ふるさとと共に伴走したいと思い、立ち上げたのがこの会社であり、この理念です。

計画を立てて終わりではなく、計画を立て、マーケティング調査をして商品やサービスを開発し、プロモーションを行って販路を開拓し、売上や雇用が生まれ、そして産業ができあがり、移住者が増え、移住者に家族ができて…、ここまでいって初めて、地域活性化をしたと言える、と我々は考えています。そこまでの道のりには、当然リスクも伴いますし、時間もかかります。しかし、夢や熱意を持った人がいるなら、たとえそこに予算がなくても、伴走すべきだと社員には日々言っています。一つ一つの地域と丁寧に向き合い、まだあまり知られていない村や町も有名にしていきたいです。

―ここまで地域ととことん向き合うのは、決して簡単なことではないと思います。地域と共に伴走しようと思った、何かきっかけがあったのでしょうか?

嶋田:

はい。以前勤めていた会社で、コンサルタントとして信濃町(長野県)を担当したのがきっかけです。信濃町は、かつてはスキー客でにぎわった高原保養地ですが、スキーブームが去り、ペンションの廃業が相次ぐ中で、スキーに変わる新しい産業をつくろうと、「癒しの森事業」という名称で、森林浴・森林セラピーの事業化に取り組みはじめていました。そこで私は、当時、メタボ健診が義務化されたり、企業でメンタルヘルス失調で長期休業する従業員の存在などが大きな社会問題になりはじめていたことに着目し、一般の観光客ではなく、都市部企業や健康保険組合をターゲットに、社員研修や社員旅行、健康保険組合の健康プログラムなどを呼び込んでいくべきだというマーケティング戦略を提案しました。ただ、当時の私は、クライアントに施策を提案することだけが、コンサルタントの仕事だと思っていたので、森林セラピーの施策を提案してから2年間、実は一度も信濃町を訪ねませんでした。

そんなある日、私が参加したとあるセミナーに、マーケティング戦略を一緒につくった信濃町役場職員の浅原さんが登壇されていました。そこで初めて、私が知らない2年の間に、信濃町は10社以上の企業との提携を成立させ森林セラピーを行っている、ということを知りました。本当にびっくりしました。それまでは、まさか自分が提案した施策を誰かが本気で実行するなんて思っていなかったんですから。そこで初めて、自分が提案した施策で人生が変わる人や町があることを痛感し、自分がやっている仕事の責任の重さに気づきました。信濃町の事例を通して、計画を作るだけでは何の意味もなく、その計画をどう軌道修正しながら実行していくかが重要だということに気づいたんです。ちなみに、浅原さんは、その後信濃町役場からさとゆめに移籍し、今では、全国の森林セラピー事業の支援などで活躍してくれています。まさか、クライアントと一緒の会社をすることになるとは思っていなかったですね。

“さとゆめ”を一つのムーブメントにしたい

―信濃町での経験があったからこそ、現在の伴走型コンサルティングに行きついたんですね。では、さとゆめさんが描く今後のビジョンについて教えてください。

嶋田:

まず、コンサルティングの業務プロセス自体を、変えていく必要があると思っています。これまでのコンサルティングの業務プロセスは、計画を立てて資金を集めて人材を集める、という“計画起点”の地域づくりでした。しかし、計画を立てて資金を集めても、日本全体の人口減少や地域の過疎化を背景に、最後の最後に人が見つからないというケースが増えてきています。なので、これからは、人材を発掘したり育成したりして人を集めてから、その人の夢をかなえるための資金を集め、そこでようやく集めた人と資金を踏まえて計画を作る、という“人起点”の地域づくりが重要であると考えています。

嶋田:

人→資金→計画の流れがスムーズにいくように、これからは人材の育成に力を入れたいです。ふるさとのために何かやりたい、といった夢や熱意を持った人がいたときに、ツールを提供できる会社になりたいと思っています。

そして最終的には、“さとゆめ”を一つのムーブメントにしたいです。みんなが“さとゆめ”できる世の中になってほしいです。つまり、すべての人がふるさとに誇りを持ち、ふるさとの力になれる社会をつくりたいです。

―ビジョンを踏まえ、これからどのような仲間と働きたいですか?

嶋田:

さとゆめの人材要件のうち、A(NPO的素養)が必須条件で、ある程度のB(コンサル的素養)を持ち合わせている人と一緒に働きたいです。C(事業家的素養)は、実際に事業を立ち上げたり、会社を経営したりしないとなかなか身につかないので、それは入社してからで遅くないかなと。必須条件であるA(NPO的素養)とは、この地域をこうしたいといった高い理想や熱い思い、地域に足繁く通うといった地道な積み重ねや地域に寄り添う姿勢、ボランティア精神のことです。

―地域と伴走するためには、何よりも地域に対する熱い思いや姿勢が重要なんですね。本日はお忙しい中、素晴らしいお話をありがとうございました!

〜編集後記〜
さとゆめさんが伴走されてきた地域は、初めて知った地域がほとんどでしたが、どの地域も行ってみたいと思わされるものばかりでした。例えば山梨県の小菅村は、「700人の村がひとつのホテルに」というコンセプトを聞いただけで、一気に引き込まれました。日本には、まだまだ知られていない魅力的な町がたくさんあるし、アイデア次第でその魅力はぐっと増すことが分かりました。さとゆめさんの動きがもっと広まって、いつか本当にみんなが“さとゆめ”できる世の中になってほしいです。

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Mission

ふるさとの夢をかたちに。

Vision

すべての人がふるさとに誇りを持ち、 ふるさとの力になれる社会をつくる。

Value

コアバリュー  伴走

地域に対して ・ 現場にいること
       ・ 当事者であること
       ・ 一対一であたること

社員に対して ・ 意義のある仕事ができる
       ・ 自由に仕事ができる
       ・ 正当な対価が得られる

Principle

① そこに夢と熱意を持った人がいるから (Passion)
② まずは与えろ (Give)
③ ぶつかってなんぼ (Bold)
④ クライアントも外注先も、みな一つのチーム (Team)
⑤ 泥だらけの実績を積み上げよう (Proud)
⑥ リーダーを支えるリーダーになれ (Leader)
⑦ その覚悟が信用になる (Challenge)
⑧ 諦めなければ、それは失敗ではない (Never Give up)
⑨ 成功を、自ら定義せよ (Success)
⑩ 辺境の地から革命を起こそう (Edge)

Company Profile

社名
株式会社さとゆめ
設立
2012年4月17日
代表者
代表取締役 嶋田俊平
資本金
700万円
従業員数
20名(非常勤含)
事業内容
持続可能な地域づくりのためのヒト・モノ・コト・バづくりの伴走型コンサルティング、トータルコーディネート


ヒトづくり
地域活性化やコミュニティ形成の人材育成のための、プログラム構築、セミナー等の企画・運営、OJTの受入、インターンの受入 等


モノづくり
地域の資源を活用した新たな商品の開発、既存商品の改善のための、マーケティング調査、コンセプトメイキング、パッケージデザイン、ブランディング、販路開拓 等


コトづくり
地域の資源や商品、活動の価値や魅力を効果的に伝えるための、プロモーション、PRイベントの企画・運営、評価・認定システムの構築・運営 等


バづくり
地域の観光・交流施設、店舗等の立上げ・再生・改善のための、
マーケティング調査、コンセプトメイキング、ブランディング、集客支援 等


上記のトータルコーディネート
企業等の事業計画、経営計画の策定、国・地域の行政計画の策定、進捗管理、事業評価 等
本社住所
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-16 市ヶ谷KTビルII 9階
電話番号/FAX
03-5275-5105
会社URL
https://satoyume.com/

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