株式会社ネコリパブリック/“猫のために”を追求する、人と猫の国家。

株式会社ネコリパブリック

“猫のために”を追求する、人と猫の国家。

猫を愛し、猫のためになることをしたい。そんな信念から、猫カフェ事業をはじめとする、宿泊、イベント、アパレル、出版、広告、コンサルティング、不動産事業など、様々な業界に挑戦し続けているネコリパブリックさん。実はどの事業にもきちんと猫を想った深い理由がありました。猫と人を繋げる為には?人は猫に何をしてあげられるのか?今回はネコリパブリック首相の河瀬麻花さんに、一体どんな想いで活動されているのか、お話を伺いました!

株式会社ネコリパブリック 河瀬麻花さんさん

河瀬麻花さん
実家のベーグル屋で活動中、震災の現状を目の当たりに。eコマースを活かして動物のレスキューを行う団体への寄付付き商品を販売し意外な反響を呼ぶ。岐阜に戻り野良猫を保護するボランティア団体に参加するも、ボランティアの限界を感じ、猫助けの為の会社ネコリパブリックを起業。 実は軽度の猫アレルギーで、同じ猫と2回目に会う時には抗体が出来てか症状が治まるものの、猫カフェに初めての猫を迎えるときは鼻水が止まらなくなる。それでも猫が大好き。

猫を助け続ける、自走型猫カフェ

―「猫を浴びる猫浴場」というコンセプトがとてもユニークで面白いなと思いました!調べると猫の保護活動に凄く力を入れている会社だそうですね。主にどんな活動をされているのですか?


ネコリパブリックで行う活動は主に3つです。

1つ目は、保護猫の飼い主を探すこと。この活動は、主に猫カフェの運営を通じて行っています。ボランティア団体が保護した猫を猫カフェで預かって飼育し、気に入っていただけた方に飼い主(里親)になってもらうというシステムを採用しています。他にも不定期に保護猫の譲渡会を開催しています。

2つ目は、正しい猫助けを知ってもらう為の周知活動。ネコリパブリックが猫カフェ以外に事業展開している理由がここにあります。猫を助ける為に本当に必要なことは何なのか?それを伝える為に行う多くの活動がこの周知活動です。週末に行うネコバスイベントや、年に4回行う「ネコ市ネコ座」というイベント事業。ネコをモチーフにしたデザインが売りのブランドショップ。猫の情報を取り扱う本を出す為に出版社なども展開しています。

3つ目は、猫のより良い暮らしをサポートする活動です。猫を幸せにする為の方法が分かった人が、実際に行動に移すにはどうしたら良いのか?それを解決する為の支援をしています。また、猫好きが集まる自社コミュニティを通して、「本当に猫の為になる商品」をお伝えする広告事業。猫関連のペット用品メーカー様に対して、商品開発への参加・指導を行うネコンサル事業。猫OKな物件のみを取り扱うネコリパ不動産の運営などをしています。

―なるほど、では今はどの事業に最も力を入れているのか詳しく教えてください。


メイン事業は猫カフェです。私たちはボランティア団体の保護した「保護猫」のみを飼育しています。ここが他の多くの猫カフェとの大きな違いですね。

大人猫は環境の変化に委縮してしまいストレスを抱えてしまう子が多くいます。だから、猫カフェという一定の環境で暮らせるのは大きなメリットになるんです。さらにボランティア団体でいうと、猫カフェがあることで個人が自宅で猫を多頭飼いする苦労や、里親候補を自宅に招く必要がなくなります。あくまでも猫の所有権はボランティア団体が持ちながら、私達が猫をお預かりして代わりに大切に飼育し、里親を探すというシステムなんです。

そのため店内の猫は全て里親募集中で、里親になりたい方にはそのような猫の保護活動をまず知ってもらい、多くのチェックシートや2週間のトライアル期間を経て里親に適正かどうかを審査します。猫のためにならない飼い主には絶対に保護猫の譲渡はしません。その為に審査を厳しくしています。それでもこれまで約800匹の保護猫に里親が見つかっているんですよ。現在、猫カフェは岐阜、大阪、東京3店、広島に展開中(大阪府熊取町に3月にOPEN予定)。店によってコンセプトも異なります。大阪店舗は「猫を浴びる猫浴場」というコンセプトです。銭湯をイメージした空間で15匹以上の猫と触れ合えて、まるで温泉に浸かるような極楽体験を味わえます。さらに宿泊施設を併設し、猫の姿を拝みながら眠れるプランもご用意しています

―店舗によって特色があって、すごく面白いですね!
聞いているとすごく理にかなった活動だと思うのですが、大変なことはありますか?


もちろんあります。特に猫という一つの命と向き合う仕事なので、悲しい別れがあったり…他にも、見てくれだけで「捨て猫を使って金儲けをしている」と悪い評価をされてしまうこともありました。それでも、しっかりと評価してくれる人は沢山います。そんな人たちに、「猫助けはカッコいい」、「楽しそう」といったポジティブなイメージを与えられるよう、スタッフと一緒に頑張っていきたいと思っています。

また、多くの活動を始める際にクラウドファンディングを利用しているんですが、意識として「仲間になってもらう」という考え方を持っています。その為には、やはり自分達がやっている猫助けが楽しい、カッコいいものであると感じてもらえないといけません。購入型リワードという考え方で、体験型から猫の可愛いグッズ、名誉になるものまでどんな人でも満足できるリワードを用意しています。その結果、クラウドファンディングではこれまで約3〜4,000万円の協賛をいただいてたくさんの企画を成功させてきました!

それでも資金繰りには苦戦することが多いです。特に地方店舗の運営や保護猫の譲渡会イベントは保護猫を救う第一ステップに当たる部分で、これは基本的に完全な赤字です。その赤字を補うために様々なビジネスを行うのがネコリパブリックの“自走型猫カフェ”という業務形態なんです。さらに、自分も猫の為に何かしたいと誰かの気持ちを動かす。それが持続可能な猫助けになると思っています。

猫助けへの高い意識“ネコリパウィルス”を全国へ

―猫助けにも沢山のステップがあるんですね。では第二ステップにあたる周知活動についても詳しく教えてください!


アパレルブランド「NECOREPA/」を東京蔵前に展開しています。猫に関連した服や小物、雑貨を取り扱うショップです。デザイナーはネコリパの活動に協賛し、超低価格で協力してくれているんです。猫好きはもちろん、猫に興味のない人も気になってしまうようなデザインが売りで、自分もNECOREPA/のバッグや小物を沢山使っています。実は素材にもこだわりがあります。革製品には自然死した動物の革のみを利用しているんです。捨てられてしまうはずだった牛の革が誰かの大切な宝物になれば良いな…そんな思いも伝わると嬉しいです。売り上げは一部ボランティア団体へ寄付させていただいています。Webショップも稼働中なのでチェックしてみてください!
※アパレルブランド「NECOREPA/」のWebショップ

―施策一つひとつにもしっかり想いが詰まっているんですね!


他にも、ネコリパブックスという出版社を立ち上げました。多くの人に猫助けを知るいくつもの“きっかけ”を作る為に出版社の立ち上げを選びました。自分達で出版した本はどこに卸すのも制限がありませんから、思わず手に取ってしまうようなところから、何でこんなところにおいているの?といった意外なところまで、色んな場所に頒布していきたいです。そんな“きっかけ”を作るのが目的なので、猫の保護活動をまとめたパーフェクトガイドのようなものから猫の魅力を伝えるもの、猫のご飯用レシピ本など色々な本を出版しようと考えています!

また、様々なイベントを開催してきました。猫の形をしたバス、通称ネコバスを毎月稼働中です。バス内では簡単な猫の保護活動について説明が聞けて、猫カフェをVRで体験出来るイベントを開催しています。バス内に本物の猫を連れて行き、保護猫の譲渡会を行うこともあるんですよ。市区町村の要請を受けて出動する事もありました。

他にも東京ドームシティ、神戸、名古屋などで、年に4回、「ネコ市ネコ座」というネコに関するフリマイベントを開催しています。ネコ市部とネコ座部に分かれていて、ネコ市部は猫に関連するもので埋め尽くされる猫の商店街!出店者を一般の方や猫関連の企業様から公募し、猫関連グッズなら何を売ってもOK!猫用の道具や猫をモチーフにしたグッズなどが盛りだくさん!ネコ座部はステージで猫に関連する様々なイベントを行います!保護猫の現状を楽しみながら知れるセミナーや、他にも猫ミュージカルや猫劇、猫ダンスなどなど猫に関するパフォーマンスが目白押しです!定期的に開催しているので、良ければ遊びに来てください!

―猫助けの話でこんなにワクワクするとは思いませんでした。すごく楽しそうな活動ですね!


ありがとうございます!実はそう思って貰えることが1番大事なんです。楽しい、かっこいいというイメージでやりたくなる。そんな猫助けを目指しています。

―ただ猫が可愛い。それだけではない魅力をネコリパブリックさんからは感じます。
どういった意識で楽しくてかっこいい、こんな世界観が表現されているのでしょうか?


自分たちが楽しまないと見ている人も楽しんでもらえませんから、自分たちが一番面白いと思えることをやろうという共通意識を持っています。だから各店舗でやりたいことが違って、色んなコンセプトが生まれるんです。実はやりたいことをやりたいと言えるように、私たちはネコリパブリックを会社ではなく1つの国として捉えているんです。人と猫が国民で全員が対等です。また、ネコリパブリックの猫カフェに入る時には「入国」ということでパスポートも発行しています。そこでは社員に役職が与えられていて、猫が大統領、社長である私は首相、東京の代表は都知事、大阪店の店長は大阪市長…という風に名乗っています。そんな遊び心を持った仲間たちが楽しみながらたくさんのアイディアを生みだし続けてネコリパブリックにはどんどん面白く、楽しく、かっこいい世界観が生まれています!さらに実はボランティアスタッフもネコリパブリックにはたくさんいて、そんな方々が得意なことを活かしてより良いサービスを展開する手助けをしてくれています。

従業員だけでなく、ボランティアスタッフ、ネコリパブリックに来店してくれるお客様やクラウドファンディングに協力してくれる方、全員が楽しんで猫助けをしている。そんな方たちの心境変化を“ネコリパウィルス”と呼んでいます。

―ネコリパウィルスに少しずつかかってきました。笑
そんな人たちのサポートになる事業もありましたね、どのようなことをしているのでしょうか?


不動産会社とコラボで運営しているのは、ネコリパ不動産というサイトです。猫をきちんと家族の一員と考えていれば、家族のために猫OKな家を選ぶのは当然な考えになるはずなんです。そんな思いを叶える為に、猫を中心とした物件選びをコンセプトとしているのがこのサイトの特徴です。ネコリパ不動産では猫OKな物件のみを取り扱っていて、さらに猫に特別優しい家には認定書をつけて猫を助ける人を称賛する活動もしています。

他にも、猫の関連商品で本当に良いものをご紹介するという猫広告事業も行っています。エサやおもちゃなど多岐に渡って紹介していて、広告料として賛助サポーターになってもらう仕組みです。猫好きのコミュニティを持っているので、猫好きにピンポイントで刺さる情報を伝えることが可能なんです。

さらに広告業から派生して、保護猫を多頭飼育している実績から商品開発にアドバイスをすることもあり、これらはネコンサル事業と呼んでいます。本当に猫のためになる商品が出来るよう的確な助言を得られると好評です。

ボランティアの枠から外れた、その意味とは?

―猫を幸せにする為にたくさんの事業でのアプローチを行っているんですね!河瀬さんは昔から色々な職種に明るかったから、こんなことが可能なんでしょうか?


そんなことはないんです!ただの思いつきを多くの方に支援してもらえたことが大きな理由ですね。実は元々、実家の家業であるベーグル屋を手伝っていました。そこではeコマースというネット販売のノウハウを活かした活動をしていました。そんなある日、東日本大震災が起こり、パンの配給をしに向かいました。そこで多くの犬猫が被災地に取り残されている現状と、その犬猫を救おうとしているボランティア団体を知りました。そのボランティア団体を援助する為に、eコマースのノウハウを活かして寄付付きの商品を販売したところ、大きな反響を呼びました。そもそも猫好きで、実はベーグル屋のモチーフも猫にしていたんです。岐阜に戻ってからも猫のために自分の出来ることはないか?とずっと考えていて、ボランティア団体に参加することを決めました。

その団体では保護猫の里親探しをしていました。しかしこの方法では1歳以上の大人猫の譲渡率が激減。さらにボランティアを始めて気づいたのが個人の負担が大き過ぎること。ボランティアは無償奉仕ですから、金銭的にも体力的にも過酷です。なのでメンバーが安定しないんです。だからこそ私たちは、猫好きがお互いに支え合って持続的に活動していけるよう、猫助けが次の猫助けを生みだせるビジネスを考えたんです。さらに大人猫の譲渡にぴったりのやり方が他にあるはずだという考えから猫カフェという業態に至りました。

―その結果生まれたのがネコリパブリックなんですね!
ではネコリパブリック全体の最終的なvisionはどんなものなんですか?


今現在のmissionは「2022年2月22日までに行政による猫の殺処分を0に。」というものです。これはボランティア団体だけでも、私たちだけでも成し得ることはできません。どんどん仲間を増やして、一人ひとりが無理のない範囲で猫の為にできることをするのが大切だと考えています。

でも、本当に大切なのはその後なんです。行政による殺処分は、「さくらねこ」とTNR活動などの認知が進み、殺す必要性がなくなれば0に限りなく近づけることができます。しかし殺処分がなくなれば全ての猫が幸せになれるのか?というと、そうではありません。私たちのvisionは「すべての猫が幸せに、お腹いっぱいで過ごせる世の中にする。」というものです。その visionを果たすために、これからも様々なチャレンジをしていきます!

―それがネコリパブリックの志なのですね!その信念を果たすための働き方、まさにカッコよくて楽しそうです!今回はいいお話を聞くことができました。お忙しい中、ありがとうございました!

猫カフェの各店舗で使用できる割引券
猫カフェの各店舗で使用できる割引券


【これだけは知って欲しい猫情報】
さくら猫について
りんご猫について

〜編集後記〜
一見何の会社か分からなくなるほど色々な業種にチャレンジするネコリパブリックさん。猫を助け続けるための自走式ビジネス展開や、次世代の猫助けを担う人達に楽しそうと思わせる工夫と考え方。すごく面白いお話が聞けました!
猫が好きだから猫の為になることをしたい。そんなシンプルな気持ちを大切に活動しているネコリパのみなさんはとてもイキイキ働いているように感じました。
実は自分も軽度の猫アレルギー。今回の記事、登場人物全員が猫アレルギーという…
そんな異色のインタビューでした。笑
しかし店舗はヒノキの良い香りのするとても清潔で落ち着いた空間で、また友達を連れて行きたいなと思えるほどでした。
猫助けはとても奥が深く、インタビュー後も記事にし足りない程たくさんのことを学べました。ぜひお近くのネコリパブリック経営店舗に遊びに行ってみてください!

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企業理念

2022年2月22日までに日本の猫の殺処分0に!ネコリパブリックは、地域の保護猫団体と協力して、保護された猫の里親探しを行いながら、猫とおしゃれで素敵なライフスタイルを提案し、ビジネスとしても「自走」できることを目指す新しいスタイルの「自走型保護猫カフェ」です。
お客様がカフェを利用したり、雑貨やペット用品をお買い物したりすることによって、お客様とお店が「猫助け」という理念を共有し、楽しみながら猫の保護活動をサポートする仕組みを作っています。

VISION

すべての猫が幸せに、
お腹いっぱいで過ごせる世の中にする

Company Profile

社名
株式会社ネコリパブリック
設立
2015年8月27日
代表者
代表取締役 河瀬麻花
資本金
600万円
事業内容
2014年から保護猫カフェの運営をメインに、ホゴネコイベント、譲渡会を開催しています。また保護猫活動を広めるきっかけ作りのために、ブランド設立、猫関連商品の物販、ECサイト運営、飲食店経営、企業とのコラボ商品販売、コラボイベント開催など、ホゴネコに関わる様々な事業を展開しております。
本社住所
岐阜県岐阜市正木1982-4
会社URL
https://www.neco-republic.jp

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