株式会社Makers’/月曜日の朝が楽しくなるような体験を提供したい。

株式会社Makers’

月曜日の朝が楽しくなるような体験を提供したい。

木工、金工、陶芸、縫製、テキスタイル、デジタル加工。そこには、すべてのモノ作りを実現する環境が整っています。元工場を改装した空間は、いるだけでワクワクします。そんな、会員制工房Makers’ Baseについて、最高執行責任者の松田純平さんにお話をお伺いしました。「誰もやっていないやり方で勝負したい。」と語る松田さん。松田さんの言葉一つ一つから学ぶことが多かったです。

株式会社Makers’ 松田純平さんさん

松田純平さん
株式会社Makers’ 最高執行責任者。以前勤めていた会社の親会社(ファッション系)が新規事業を始めようとしていた際に、コンサルを担当。そこで、当時アメリカの西海岸で起こっていたmakersムーブメントを提案。ビジネスモデルを作るまでが松田さんの仕事だったが、そのままのめり込んでいった。

販売しているのは、
誰かに話したくなるような充実した時間。

―本日はよろしくお願い致します。早速ですが、御社のビジネスモデルについて教えてください。

よろしくお願いします。私たちは大きく分けて4つの機能を中心に、ビジネスを展開しています。1つ目はワークショップで、モノ作り体験のイベントを行っています。2つ目はオーダー。誕生日や記念日用に特別な品をお作りしています。企業さんからは、ノベルティのご依頼をいただくこともあります。3つ目は施設利用。プロ向けに、機材や施設の貸し出しを行っています。最後は作品販売。作家さんや従業員、そして海外から仕入れた作品などをこの工房内で販売しています。

4つの中でも特に力を入れているのはワークショップです。ワークショップでモノ作りの楽しさに気づいていただければ、最終的にオーダー、施設利用、作品販売につながっていくので、ワークショップに力を入れることは、工房全体を充実させることになるんです。

―ワークショップに特に力を入れているということですが、Maker’sさんならではのこだわりはありますか?

お客様にとって、ここでの体験が充実した時間になるように心がけています。一般的なワークショップは、学びを深めることに価値を置くと思うんですけど、ここでのワークショップは、とにかく「楽しい時間」であることを大切にしています。テキストみたいなものも無いんです。おしゃれな空間で自らが興味のあるモノ作り、たとえば指輪やピアスといったアクセサリーづくりなどを経験をしてもらうことで、誰かに自慢したくなるような体験を提供したいと思っているんです。それを写真におさめるなどして、月曜の朝に職場の仲間に見せるみたいな。なので、空間作りにもこだわっています。散乱している、汚いといったモノ作りから連想されがちなイメージを払拭して、女性でも居心地がいいと感じる空間作りを目指しています。あと、空間の改装も頻繁に行っています。モノ作りを行う場所ですから、来る度に何か新しさとか楽しさがあることって、とても大事だと思うんですよね。

―たしかに、ここにいるとなんかワクワクしますし、もう一度来たいと思ってしまいます。こういった改装などは、従業員の皆さんで話し合いなどを設けて決めているんですか?

私とスタッフで役割分担を明確にしているので、話し合いなどは特に設けず、工房の改装は私一人で決めています。私以外のスタッフは全員、美術・芸術系の大学や専門学校出身なので、経営の部分は私が一人で行っています。やっぱりモノ作りは、のびのびとした発想が大切なので、モノをつくることやデザインすることが得意な人に数字目標を強いるのは違うと思うんです。良くないプレッシャーになってしまうので。その分、ワークショップのプログラムといったモノ作りの部分はすべて、スタッフに任せています。実は、私自身、ここにいながらモノ作りには全く興味が無いんです。でもそれが役割分担に役立っていると思います。もし私がモノ作りに強い関心があったら、どうしても口出しをしてしまうと思うので。

美術系の学校の人たちに、
モノ作りで働ける場所を。

―数字目標がないことで、作家さんはモノ作り部分に没頭できますし、良い役割分担ですね。ところで、そもそも松田さんがMakers’に携わることになった経緯は何ですか?

もともと私はコンサルタントとして仕事をしていました。7・8年前、コンサルのクライアントだったある会社(ファッション系)が新規事業を始めるということで、私はコンサルタントとして当時アメリカの西海岸で起こっていたmakersムーブメント(自らDIYをしていこうという動き)を提案しました。ビジネスモデルを作り上げることが私の仕事だったのですが、なかなか経営は上手くいかず・・・。当時、この案件は私にとって、色々あるプロジェクトのうちの一つだったのですが、手応えのある成果が出せなかったことが悔しくて、そのままのめり込んでいきました。どこかの企業を参考にしようとしても、どこもやっていないビジネスモデルだったので、自分でなんとかしなければならない。それも、のめり込んでいった理由の一つかもしれないですね。

最初コンサルの仕事をしていた頃はある種自分のために働いていたところもあったのですが、プロジェクトを進めるうちに徐々にそれだけでない責任感を強く感じるようになっていきました。従業員が楽しんで働いている環境で、私がビジネスを回していかなければいけない、裏切ってはいけないと思うようになったんです。現在、美術系の大学出身の人は、モノ作りの仕事がしたくても、そういった働き口が少なく、他の仕事に就く場合が多いです。ですから、こういった働き口をなくしてはならないと思っていますし、社会的にも意義があると思います。今は、コンサルの仕事は全くしておらず、Makers’に専念しています。

―難しかったからこそ、のめり込んでいったのですね。松田さんが経営者として組織作りにおいて大切にしていることは何ですか?

「一生懸命やっていることが楽しい」という状態が、組織として最も大切だと思います。一方で、大きな利潤は追求しません。これは、数字の目標を設けない、という経営方針にも繋がっています。過度なプレッシャーをかけることは、ビジネスとしても、個々人が楽しく働ける、という視点においても良くないことだと思います。一生懸命働く=長期間働く、ではありません。必要な時間に一生懸命働いて、しっかり働いた後はしっかり休む。そして楽しく生きていけるくらいのお金があれば十分だと思っています。実は、経営者になって気づいたのですが、ボーナスを出すって、すごく楽しいんですよ。ボーナスを出してあげられる、この嬉しさは経営者ならではの特権ですね。ボーナスを出せるということは、1年間みんなでちゃんとやって、成果が出たということなので。その過程における労働的ストレスは私が取り除いてあげたいと思っています。

美しくて持続的で、
他にはないビジネスモデルをつくりたい。

―ボーナスって出す側も楽しいことなんですね。一方で、サービスを提供する上で大切にしていることは何ですか?

一人のお客さんを大切にしすぎて他のお客さんを蔑ろにするのは良くないので、誰か特定の人に過度なサービスをしすぎない、というのは心がけています。いただいたお金は何のためのお金なのか、というのをきちんと理解した上で、そのためのサービスを提供するようにしています。関わる人全員が幸せになってほしいんです。お客さんも、作家さんも、資材や機材を提供してくださる方も、私たちも。

―そういった、関わる人みんなが幸せになってほしいというのは、松田さんが考える美しいビジネスモデルにつながっているんですか?

そうですね。私たちだけが大きな利潤を得るのは違うと思っていて。そういう排他的なビジネスモデルは長く続かないと思います。

―では、今後のビジネス展開について教えてください。

2つ考えているのですが、1つは海外展開で、まずは台湾にできる予定です。これにより、海外でのワークショップを日本で開催したり、あるいは日本のワークショップを海外で行うことで、各国にあるモノ作りの文化交流が生まれるんです。たとえば、日本にある金継ぎという伝統技術を台湾に持っていったりするというイメージです。また、雇用の創出という面でも、日本と同じように海外の作家さんに、モノ作りで働く場所を提供することができると思っています。

もう1つはコラボレーションで、企業さんが商品企画を行うときにうちが持っている4つの機能(ワークショップ、オーダー、施設利用、作品販売)と掛け合わせて一緒にやろういうものです。たとえば、水族館であれば、魚の何かをワークショップで作ったり、オーダーでお土産を作ったり、ということです。企業さんからお声がけいただくことも多くなってきたので、今後も発展させていきたいと考えています。

―最後に、現在経営に関するスタッフは松田さん一人だとおっしゃっていましたが、今後どのような人と一緒に働いていきたいですか?

私が誰かに伝えたい欲がないので(笑)、広報や宣伝の意欲、モチベーションがある人と一緒に働きたいなと思っています。面白いワークショップや作品などを見つけた時、それをみんなに知ってほしい!と楽しんで広げてくれる人を求めています。

―本日は、Makers’ Baseのことから松田さんのことまで、様々なお話を聞かせていただき、特に、松田さんの考えには刺激を受ける部分が多くありました。私もこれから、難しい、誰もやっていないという理由で諦めるのではなく、色んなことに挑戦しようと思いました。お忙しい中、取材させていただきありがとうございました。

〜編集後記〜
松田さんは、責任感とアイデアに満ちた素晴らしい方でした。「楽しくないとだめだ!」という考えが根底にあるので、Makers’ Baseで働いているスタッフの方々も松田さん自身も笑顔にあふれ、生き生きと働いていました。工房の中は、カフェのようなおしゃれな空間で、来た人がそこでの体験をSNSで自慢したくなるのは、分かるなと思いました。新たに魅力的なワークショップがどんどん開催されているそうなので、私も次はお客さんとして訪れようと思いました。今後のMakers’が楽しみです。

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Vision

モノ作りの夢をかなえる、
秘密基地へようこそ。

誰もがもつ「モノ作り」のアイデアを
自由にカタチにできる、大人の秘密基地。

木工、金工、陶芸、縫製、テキスタイル、デジタル加工。
元工場を改装した広い空間に、100を超える機器や道具が所狭しと並ぶ。

専門スタッフによるトレーニングを受ければ、誰でも何でも使える。
大きさ、重さ、臭い、形、音など気にせず、モノ作りに没頭できる。

作ったモノを、ウエブなどの新しい販路で販売するサポートがある。
より創造性を高めるための集いがあり、共に作る仲間がいる。

プロとして「モノ作り」を生業とする道を切り拓きたい。
仕事終わりに立ち寄り、純粋にモノ作りを楽しみたい。
世界に1つ、自分だけのファッションアイテムを作りたい。
特別な想いを込めた、おみやげやギフトが欲しい。

様々なつくる動機が、それぞれにあっていい。

全て、私たちメイカーズベースが叶えます。

みんなで思う存分、モノ作りを楽しもう。

Company Profile

社名
株式会社Makers’
設立
2013年7月31日
代表者
最高経営責任者 二島健治
資本金
1,000万円
従業員数
東京店:20名
本社住所
東京店:〒152-0031 東京都目黒区中根1-1-11
会社URL
https://makers-base.com/

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