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面白法人の中身を徹底解剖。カヤック独自の企業文化に迫る。

【面白法人カヤック】今回は、ゲーム事業を中心に様々なサービスを展開しており、2014年に東証マザーズに上場し、2018年にはすべてのオフィスを鎌倉に集約するなど、勢いに乗る面白法人カヤックの魅力について、人事部長の柴田さんに伺っていきます。

柴田史郎さん
2011年入社。
面白法人カヤックの人事部長を務める。365日、同じオリジナルTシャツを着ており、ユニークな採用企画を幾つも生み出している。

 

「面白法人とは、何でも面白がれる人の集団です。」

 

―本日は、カヤック様の魅力を、就職活動に臨む学生に伝えられればと思っております。よろしくお願いします。早速ですが、カヤック様の事業内容について教えていただけますか?

柴田:
私たちは、弊社の事業を日本的面白コンテンツ事業と呼んでいるのですが、クリエイターができることならば何でもやろうというのが弊社のスタンスです。その中で現在はゲーム事業や広告事業、ウエディング事業、葬儀事業、esports事業など様々な事業を展開しております。

―たくさんの事業を行われているのですね。そのような事業を、どのような経営理念のもとで行っているのでしょうか。

柴田:
カヤックの経営理念は「つくる人を増やす」。解釈としては、面白法人というのは何でも面白がれる人たちの集団だと考えています。じゃあ、どうやったら何でも面白がれるのかというときにこの経営理念が出てくるのです。「面白がる対象に対して主体的に働きかけていき、自分のことだと思い込めば思い込むほど面白がれる。どう主体的に働きかけるかというと、その対象に対してたくさんアイデアを出す。そして、自分の考えるアイデアが反映されたら、それがさも自分のことのようになる。アイデアを出していって、その対象のつくる人になる。そういうことがどのようなものにでもできるようになったら、面白法人の社員になれる。」ということなのです。

―とても深く考えさせられる理念ですね。その経営理念をどのように社員の方に浸透させているのでしょうか。

柴田:
年に2回合宿を行うのですが、その際に全員が社長になったつもりで会社のことについてブレーンストーミングをします。この合宿で、会社の課題や文化とともに、経営理念についても理解を深めています。

―社名に面白法人という言葉がありますが、カヤックさんが考える面白さについて教えてください。

柴田:
今カヤックでは、「面白さ=多様性」に変化してきているように思います。ただ数年前までは、オリジナリティやユニークさが面白さの定義でした。1個何かが尖っているという意味と、他と違うという意味があって、そこから会社の面白さの概念がだんだん広くなっていて、単純に笑えるという面白さから、色々あるよねという意味の「多様性」に定義が徐々に変わってきています。

―面白さの定義が変わってきているのですね。カヤックさんが世の中に提供している価値はどのようなものであると考えていますか?

柴田:
カヤックで働く人向けには何でも面白がろうというメッセージがあるのですが、商品やサービスの共通点はそんなにないかもしれません。何でも面白がれる人たちでやれることは積極的にチャレンジしようというスタンスなので。また、新しい事業に関しては、その事業の内容が面白いか、人の役に立つかも大切ですが、その人と一緒にやりたいかを重視しており、事業ベースの一貫性よりは人ベースの一貫性を大切にしています。実は、ウエディング事業や葬儀事業も、元はカヤックへの持ち込み企画なのですが、それらを行うことにした最終的な理由もその相手の方と一緒にやりたいと思ったからなんです。

 

「カヤックは、給料の決め方までユニーク。」

 

―カヤックのユニークさについてお伺いしたいのですが、まずその代表例としてサイコロ給がありますよね。

柴田:
ありますね!社員が毎月サイコロを振って給料を決めるというもので、毎月「基本給×(サイコロの出目)%」が基本給に上乗せされて支給されます。評価というものは非常に難しく、上司の感情一つでどのようにでも変わってしまう可能性や危険性もはらんでいるので、人間の評価や運命を、最後は天に託そうという意味で取り入れています。カヤックの社員には是非とも面白く働いてほしい、だから人の評価なんて気にするなという思いが、このサイコロ給には込められています。

―柴田さんは人事部長を務めていらっしゃいますが、採用企画にもユニークなものはありますか?

柴田:
私たちは、ゲーム製作に関しては未経験でもゲームがすごく得意な人はつくる人にもなれると考えています。そこで、PS4のプラチナトロフィーを持っている人は全員面接する、ゲームのことだけ書けばいい履歴書を取り入れるということを行いました。そのほかにも、株主様からのご提案である「佐藤採用」というものがあり、「苗字が佐藤であれば面接をして、面接官も苗字が佐藤で、最後にお土産としてサトウのご飯を渡す」という企画がありました。

―カヤックさんの企業文化はとても興味深いですね。そんな会社で働く社員のモチベーションを上げるためになにか行っていることはあるのですか?

柴田:
社員がアイデアを出した時にそれをなるべく採用するようにしています。たとえば、この紙コップも社員の出したアイデアなんです。紙コップは紙コップでも、せっかくならうちらしく面白いものにしようということで、カヤックでつくっている「エピソード漫画」を印刷するというのはどうかというアイデアが出て、実現したのがこの紙コップです。

 

「鎌倉という街を愛しているから、共に成長したい。」

 

 

―本社の場所に鎌倉という土地を選んだ理由を教えてください。

柴田:
創業者3人が慶應大学の湘南藤沢キャンパスの出身で鎌倉が近く、山と海があって気持ちいいからというのが元々の理由ですが、今では企業が成長する時にただ規模が大きくなるだけではなくて、社員やその街に暮らす人の幸せも両立させるということを、鎌倉をモデルケースにやろうとしています。

―現在も多種多様の事業を行われていますが、今後のビジョンを教えてください。

柴田:
プロ野球球団っていろんな地域にあるじゃないですか。街の人が広い土地を貸して、そこに球場を作ってそこに住民が遊びに来て応援する。応援するという楽しみもあるし、経済的にも良い。そこでカヤックも鎌倉に根ざして、鎌倉の強みを生かした仕事をして、鎌倉の人に株を持ってもらって、カヤックが成長したら地域の人もお金がもらえるという協力体制ができる。そういうことがしたいと思っていて、これをカヤックでは鎌倉資本主義と呼んでいます。鎌倉で働いている人であれば誰でも使えるという「まちの社員食堂」を運営したり、また「まちの保育園 鎌倉」や「まちの人事部」も行ったりしています。鎌倉にあるたくさんの企業の共通となるものを作って、鎌倉に住んで、鎌倉で働く、みんなで面白いことをやって、それを街の人に還元するということを今後はしていきたいと考えています。

―食堂や保育園はイメージできるのですが、人事部というと、どのようなものなのでしょうか?

柴田:
鎌倉の街に、いろんな業種の企業の人事部が2ヶ月に1回集まって、話し合いや助け合いをしているんです。ここに集まるみなさん、困っていることはバラバラ。この人、この会社だから助けたいと思える人間関係やつながりを作っていけば何か大きなことができるのではないかと思っています。

 

「その人と一緒に仕事をやりたいと思えるかどうかが大切。」

 

―カヤックさんが一緒に働きたいと思う人は、どんな人ですか?

柴田:
先ほどもお話しした通り、カヤックでは、何をするかよりも誰とするかということを大切にしています。なので、仕事内容を決めてそれに合う人を探すのではなくて、一緒にやってみたいと思う人に出会った時に何の仕事ができるかという順序で考えています。どういう人と働きたいかとなると、話してみなきゃわからないですね。

―社員の9割の方がクリエイターということですが、どのようなマインドを持った方が多いのですか?

柴田:
8割の人は何かつくることに情熱があってそれを極めたい人で、2割の人は他の社員たちと一緒にどうやって仕事をしていくかを考えるプロデューサー的な発想の人ですね。受託開発の場合は尖ったことや面白いことが求められているのでそれに全力で応えます。そして、ゲームサービスになるとユーザーさんにとって価値があるかどうかという話になってくるので、独りよがりではなくて、喜んでもらえるかどうかということを気にかけています。

―柴田さんの会社のあり方に対する考えがございましたら、教えてください。

柴田:
会社そのものが面白いというのはありだよねという概念をカヤックは早い段階でつくりましたが、今ではそのような考えを持った企業様も増え、考え方自体は当たり前になっています。その次のフェーズが地域と一緒に働く、また働く人の幸せ、株主さんへの恩恵を考えるというものです。これは面白さとはまた違った壮大なものであり、これからもこの考えを大切にしていきたいです。

―最後に、最終的な目標を教えてください。

柴田
「社員はもちろん、地域の方々にも還元していく」という今カヤックが鎌倉でやっていることが日本全国で広がっていき、いつしかそれが日本全国で当たり前になっていったらいいなと思っています。

―カヤック様独自の企業文化はとても興味深く、またお客様だけでなく社員や働く地域の方々の幸せまで考えているところに、感銘を受けました。本日は素敵な取材をさせていただき、ありがとうございました。

 

 

〜編集後記〜

取材から約1ヶ月後、完成した鎌倉の新オフィスを舞台にした「小カヤック展」に行ってきました。どこか落ち着く鎌倉の街並みの中に、開放感のある新オフィス、古民家そのままの作業スペース、笑顔あふれるまちの社員食堂など、ひときわ活気にあふれた姿がありました。展示会では、これまでのお仕事はもちろん、リアリティー満載のVRやスマホで回す巨大ガチャガチャを体験し、カヤックさんのつくり出す面白さをとことん堪能してきました。これからも唯一無二の面白法人がつくり出すエンターテイメントに注目していきたいと思います。

「小カヤック展」に行く前に、「まちの社員食堂」でお昼をいただきました。

カレーがめちゃめちゃウマかった!

さて、いよいよ「小カヤック展」へ!

会社の経営理念がドンと飾られていました。

社員の方は親切な方たちばかりで、面白いお話をたくさん聞くことができました。

念願のVR!ついに体験!(笑)

スマホで回す巨大ガチャガチャ。

お客さんの案内をする柴田さん。この日もやっぱり同じTシャツでした(笑)