株式会社フリックフィット/3Dテクノロジーで新しい購買体験を提供する

株式会社フリックフィット

3Dテクノロジーで新しい購買体験を提供する

皆さんは、気に入った靴が自分の足に合わず、ストレスを感じた経験はありませんか?

株式会社フリックフィットさんは、3Dテクノロジーを活用し、そういったストレスを解消し、お客様に新しい購買体験を提供しています。今回は、COOの横田さんにお話を伺いました。

株式会社フリックフィット 横田 康平さんさん

横田 康平さん
証券会社勤務、慶應ビジネススクールでのMBA取得を経て、博報堂コンサルティングに入社。プロジェクトマネージャー兼クリエイティブディレクターとして、企業ブランディング、事業・マーケティング戦略立案、新規事業開発等の業務に従事。現在、株式会社フリックフィットCOO。

データを起点に、シューズ売り場に革命を起こす

―本日はよろしくお願いします!まず、御社の事業内容について教えていただけますか?

横田:

シューズの内寸をスキャンする技術や、足とシューズの3D計測データをマッチングさせる技術を独自開発し、データを起点にシューズ売り場に革命を起こすべく、事業展開しています。

ベースの事業としては、足と靴のマッチングシステムを靴小売事業社に提供する事業で、百貨店や小売店に3Dフットスキャナーを導入していただき、お客様が店頭で靴を購入する際に、お客様の足にフィットする靴をレコメンドしています。3Dフットスキャナーの導入理由や用途はそれぞれで、例えば百貨店では、店舗内検索として3Dフットスキャナーを導入していただいています。百貨店の靴売り場は取り扱っている靴の数がとても多いですよね。一見、選び放題で楽しそうに思えますが、何十分も試着したにもかかわらず、自分に合う靴が見つからないケースが多く、接客のコストや購買意欲の低下につながっていました。導入後は、何千もの靴の中から自分の足にフィットする靴を選び出した上で、好みのデザインを選ぶことができるようになりました。

また、単純に「自分の足の3Dデータをとってみたい」と思われる方が多く、それがきっかけで店員とお客様のコミュニケーションにつながり、お客様が様々な靴に興味を持ってくださり、結果的に購買につながるケースも多いです。現在ではこうした足計測ということをきっかけに、顧客との関係性を構築していくCRMツールとしての側面に、より弊社としての提供価値があるのではないかと考えており、そうした顧客データを取得・還元していく仕組みも検討しています。

さらに靴小売事業社以外にも、病院やリハビリ施設等へ、3Dフットスキャナーの販売やレンタルを行うヘルスケア事業も市場の可能性があるため、展開を模索しています。

―3Dフットスキャナーを起点に、様々な事業を展開されようとしているのですね。自分の足に合う靴が瞬時に分かるというのは、かなり画期的ですよね。これらの技術を開発されるまでには、かなり苦労されましたか?

横田:

はい、特に靴の内寸を計測するのに苦労しました。当初は、モールド(型)で靴の形状をとって計測するなどしていましたが、R&D(研究開発)を重ねて精度を高め、現在はレーザーで無数の点群データをとることによって、靴の内寸を計測しています。

―そもそも、靴業界に着目した経緯は何だったのですか?

横田:

弊社の代表である廣橋が、靴業界に可能性を感じたきっかけは、店舗販売やカタログ販売からネット販売へ、テクノロジーによって購買行動やライフスタイルが変化していった2000年代でした。様々なモノやサービスがどんどん便利になっていく中で、靴業界は最適解が提示されていなかったんです。約1.4兆円ものマーケットがあるにもかかわらず、店舗では試着の時間が長かったり、オンラインショップでは返品率が高かったりといった課題がずっと残っていました。

その頃廣橋は、3Dプリントサービスを提供する会社でCMOを務めていました。テクノロジーや3Dデータの可能性・重要性を誰よりも感じていた彼は、その技術で靴業界に革新を起こせるんじゃないかと考えたんです。

靴の購買体験をもっと便利で楽しいものに

―ビジョン(ファッション業界に、これまでにない進化を。ショッピングに、まったく新しい体験を。3Dテクノロジーで、 社会とライフスタイルをアップデートします。)はどのようにして生まれたのでしょうか?

横田:

先ほども述べたように、テクノロジーによって私たちのライフスタイルは大きく変化しました。しかし靴業界には、自分の足に靴がフィットしないことから生じる返品コストや、サイズやカラー展開が多いことから生じる売れ残り問題など、様々な経営課題があります。そんな靴業界にイノベーションを起こしたいという思いで、このビジョンは生まれました。靴は、メーカーによってサイズ感にばらつきがあり、好みの靴に出会えても自分の足にフィットしない場合が多く、靴選びは意外と面倒で大変です。楽しいはずのショッピングが、ストレスフルになっているのは非常にもったいないと思います。こういった、靴選びにおける煩わしさや、購入後に感じる悲しさといった、靴の購買行動におけるペイン(負の側面)をなくし、靴の購買体験をもっと便利で楽しいものにしたいです。

―改めて考えてみると、たしかに靴の購買行動って負の側面が多いですね…。私も購入した靴が自分の足に合わず、ショックを受けた経験があります。

横田:

そうなんですよね。とある調査では、86%の人が「靴選びに失敗したことがある」と答えており、「靴の悩みを解決してくれたお店はロイヤリティが高まる」という研究結果も出ているんです。靴というのは間違いなく、今後のファッションの肝になってくる商材だと思います。

“半医半商” で事業展開していこう

―今後の展望について教えてください。

横田:

今後は、ヘルスケアの領域に特に力を入れたいです。日本の平均寿命と健康寿命には、約10年も差があると言われています。健康寿命とは、簡単に言うと“歩ける寿命”のことです。ですから、この社会課題のキーは“足”であると考えています。自分の足に合った靴を履かなければ、歩行に支障をきたし、体に悪影響を及すからです。現在、医療関係者の方と協力し、足の3Dデータから足の診断ができるかどうか、実証実験をしています。もしこれが実証され、今後AI(人工知能)で診断できるようになれば、病院に行かなくても、スポーツジムなどに3Dフットスキャナーを設置すれば、簡易的に足の検診ができるようになると思います。

横田:

また、代表の廣橋がよく言う言葉の一つに、「半医半商(半分医療、半分商売)」があります。これは、医療とファッションは完全には切り離されていないということです。現在はまだ構想段階ですが、リハビリ施設の方と相談して、若い方が高いモチベーションでリハビリに取り組めるように、それぞれの足にフィットする、若い方向けのリハビリシューズのデザイン開発にも取り組んでいきたいと考えています。

―私たちの健康には、“足”が大きく関わっているということに、今まで気づきませんでした。簡単に定期的に足の検診ができれば、私たちの健康寿命は延びるかもしれないですね。最後に、今後どんな仲間と一緒に働きたいですか?

横田:

現在は一般的な採用は行っておらず、スペシャリスト(技術職)を募集しています。その中でも、「靴業界にイノベーションを起こしたい」という我々の思いに共感していることが第一です。そして、どんな状況にも柔軟に対応でき、やりたくないことも自分の成長として前向きに捉え、積極的に取り組める人と一緒に働きたいです。

―最初、「シューズのフィッティング”という領域にフォーカスした事業」と聞くと、とても限定的な事業であるように感じていましたが、足の3Dデータによって、シューズ市場が抱える経営課題から、ファッションや医療まで、様々な問題を解決できることに驚きました。本日は、とても興味深いお話をありがとうございました。

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VISION

ファッション業界に、これまでにない進化を。
ショッピングに、まったく新しい体験を。
3Dテクノロジーで、 社会とライフスタイルをアップデートします。

とりわけインターネット以降、テクノロジーの劇的な進化で、私たちのライフスタイルは大きく変わりました。

私たちは、数あるテクノロジーの中から、3Dテクノロジーに注目しました。さまざまな場面で、ユーザーにあわせて商品やサービスをパーソナライズすることができることに大きな可能性を見出したからです。
この3Dテクノロジーに、生活に楽しさと彩りを与えてくれるファッションの世界を掛け合わせて、これまでにない新しい体験を生み出すことをミッションにしています。

そして、私たちはシューズのフィッティングという領域にフォーカスしました。
足の形状は人によって千差万別。足長、甲高、横幅、甲高、土踏まずのサイズ、指の長短など、履き心地に関わる箇所が極端に多いのです。
しかし、メーカーや商品によって規格やサイズ感にばらつきがあります。せっかく時間をかけて好みのシューズを選んでも、なかなかフィットしないという経験は誰しも経験があることではないか思います。楽しいはずのショッピングが、非常にストレスフルなものになってしまっている。私自身も日頃からそのように感じていました。
自分の足の3Dデータと、シューズの3Dデータのマッチングができれば、このストレスから解放されます。しかも、一度スキャンした足の3Dデータは、Flicfitが保管しており、すぐにデータを取り出すことができます。
このしくみが広まれば、23.0cm、23.5cmといったシューズのサイズを示す単位は必要がなくなり、3Dデータでマッチするシューズを、いつどこにいても即座に選ぶことができるようになります。

私たちは、3Dという最先端のテクノロジーを活用して、まずはシューズ市場を活性化し、お客さまに新しい体験をしていただくことを目指します。
さらには、ファッション業界のさまざまな課題を3Dテクノロジーで解決する製品を開発し、社会とライフスタイルをアップデートしていきます。

Company Profile

社名
株式会社フリックフィット
設立
2015年6月1日 (事業開始日)
資本金
30,000,000 円
事業内容
3Dデータのマッチングシステムを活用した小売店向けサービスの提供
本社住所
〒153-0051 東京都目黒区上目黒3-31-6 ビュー諏訪山101
会社URL
https://flicfit.com/about/

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