ドレミング株式会社/「貧困格差」を解決し、世界中の「現場ではたらく人々」を応援し続けたい。

ドレミング株式会社

「貧困格差」を解決し、世界中の「現場ではたらく人々」を応援し続けたい。

今回取材させていただいたのは、MISSION「貧困格差を減らし平和で心豊かな社会を築くことです」を掲げ、企業向けの勤怠・給与管理システムを提供し、世界の労働者を支えているドレミング株式会社さん。海外展開されている事業や、実現したい世の中についてのスケールの大きいお話も含めてお伺いしました!

ドレミング株式会社 高崎 義一さんさん

高崎 義一さん
板前や外食チェーン店のオーナーを経験された後、阪神淡路大震災の被災経験をきっかけに、1995年キズナジャパン株式会社を設立。2015年、海外進出に伴いドレミング株式会社を立ち上げた。現在は、ドレミング株式会社の代表取締役会長兼ドレミングホールディングスのCEOを務めている。

「汗水流してはたらいている人が、報われる世の中」を目指したい。

―まず、事業内容について教えてください。

高崎:

主にブルーカラー労働者を持つ企業向けに、勤怠・給与管理システムを提供しています。タイムレコーダーやシフトなどの勤怠管理から、税金や保険料を含めた給与計算に関わるシステム開発を一貫して行っています。

―ドレミングさんが提供しているシステムの「強み」はなんですか?

高崎:

「ブルーカラー労働者の方々が報われる職場づくり」という思想のもと、勤怠・給与管理システムを提供しているところです。具体的には、一つの職場においても業務内容に応じて賃金や手当を変えられる仕組みを取り入れています。働く人が頑張った分だけ、きちんと対価をもらえる仕組みです。

また、職場で発揮したスキルや強みなどの「労働の履歴」を「データ化」して労働者に提供しています。本来、そのような「履歴」は労働者本人のものですよね。普段は可視化されづらいブルーカラーの職場における「労働の履歴」をデータ化することで、転職する際に「自分を理解してもらう材料」として利用していただけたらと思っています。このように勤怠・給与管理システムに付加価値を与えて提供することで、「汗水流してはたらいているブルーカラー労働者が、仕事に誇りを持ってはたらける世の中」を実現したいと思っているんです。

―なるほど。勤怠のデータって大事な資産なんですね。事業のこだわりはありますか?

高崎:

クライアント企業や労働者の方々を第一に考え、システムの手数料を徴収しない工夫をしています。具体的には、「お金を持っている人から、お金をいただく」というビジネスモデルです。一般的にお金を持っている機関は、金融会社や保険会社ですよね。そこから収益をいただく代わりに、ブルーカラーの企業や労働者からは必要最低限の手数料価格に抑えています。

ポケットの500円を握りしめ、
「一度きりの人生、世の中のために生きよう」と心に決めた。

―なぜ、起業しようと思ったのですか?

高崎:

阪神淡路大震災での被災経験が大きく関係しています。私は、板前を経験した後30歳からは兵庫県で外食チェーン店のオーナーとしてはたらき始めました。その最中に震災が起きて、店舗が半壊する経験を味わったんです。店舗経営が苦しくなっただけではなく、毎日を生きることにも必死でした。当時は、ポケットの500円を握りしめてスーパーマーケットに半額のお弁当を買いに行っていました。「もし定価で販売されていたら、お財布忘れたフリをして帰ろう。」なんて考えながらひやひやしていましたね。

そんな日常を経験して、「一度きりの人生、世の中のために生きよう。」と決意したんです。そこから新たに始めたことは、店舗で利用していた勤怠管理のシステムを自ら販売することでした。当初は、勤めていた外食チェーン店の各店舗のオーナーに売り込みに行き、購入してもらえたおかげで経営を維持することができました。最初に立ち上げた「キズナジャパン」という社名は、この周りの方々との「絆」を表現して名付けたんです。

―なるほど。被災体験が、起業に大きく関わっているんですね。震災後、「勤怠・給与システムの販売」に着目したのはなぜですか?

高崎:

私自身、飲食店のオーナーとして勤怠・給与システムを利用する中でいくつか疑問を持っていました。たとえば、タイムレコーダー、勤怠管理、給料計算、年末調整、それぞれに合わせてシステムを調達しないといけなかったんです。システムを提供する側は儲かる仕組みだけど、利用者は困りますよね。また、給与計算ソフトはホワイトカラー専用のモノしか無く、ブルーカラー向けのソフトがありませんでした。そのような課題を克服し、勤怠管理から給与計算まですべてワンストップで行えるソフトを提供することが出来たら、ブルーカラー労働者の方々の働きやすい環境づくりに貢献できると思ったんです。

―利用者として感じていたシステムの課題を、作り手に回って改善しようと決意したのですね。なぜ、「ブルーカラー労働者」向けに事業を始めたのですか?

高崎:

2008年にリーマンショックが起きて、多くのブルーカラー労働者の方々が職を失いました。そしたら「ネットカフェ難民」になった彼らを、食いものにする金融機関が現れたんです。たとえば、彼らは1日5000円の給料を引き落とすのに600円の手数料を強いられていました。また、住所を持たないためお金を借りることもできず、毎月の給料日までなんとか生計を立てなきゃならない状況だったんです。特にリーマンショックでいえば、自分の責任ではなく金融機関から生じた出来事によって職を失い、なんとか社会復帰しようとしているブルーカラー労働者の方々に対して、裕福な生活を送っているはずの銀行員たちが彼らを追い込んでいることに怒りを感じたんです。

そこでブルーカラー労働者の方々を救うために、最低限の振り込み手数料と即日払いを兼ね備えた「マイサラリー」というサービスをつくりました。この経験をきっかけに、小売業や建設業などの現場で汗水流して頑張っているブルーカラー労働者の方々が報われる世の中を実現したいと思ったんです。

↑はたらく人の頑張りを「見える化」し、勤怠や給与を一括管理できるシステムは、特許を数多く取得。様々な賞も受賞しています。
↑はたらく人の頑張りを「見える化」し、勤怠や給与を一括管理できるシステムは、特許を数多く取得。様々な賞も受賞しています。

「貧困格差」を解決することは、「国の課題」を解決すること。

―ドレミングさんの理念について、教えてください。

高崎:

「ドレミング」という社名は、音階のように労働者の生活水準が向上し、ミドルクラス層が増えてほしいという想いを込めて名付けました。私たちの理念は、「世界中で起きている貧困格差を無くし、労働者が報われる世の中」を目指すことです。それを実現するために勤怠・給与管理システムを通して、「労働者の収入の向上」と「公正な評価が得られる機会」を提供しています。

―日本だけでなく世界に幅を広げていったのですね。高崎さんが海外諸国で感じた「貧困格差」について教えてください。

高崎:

これまで世界各国を回る中で、給料の管理やローンなどの「金融システム」と、「雇用機会の不足」、主にこの2つが貧困格差を引き起こす問題だと感じました。

まず「金融システム」に関しては、たとえば銀行口座を持つことができない人々が苦しんでいるという現状です。アメリカで生活しているブルーカラー労働者のヒスパニックたちは銀行口座をつくることができず、そんな彼らに対して金融機関が金利300%でお金を貸しているんです。日本では考えられないですよね。またヨーロッパで、おなじくブルーカラーに従事しているシリア難民たちは毎月の給料日まで生活を続けることができずに、犯罪行為に走ってしまいます。

二つ目の「雇用機会の不足」に関しては、アフリカ・中東諸国のドバイ、エジプト、トルコ、バーレーンなどは子どもの数が急増中ですが、労働者の失業率は20%です。つまり多くの子どもたちが大人になった時に雇用機会を得ることができないため、いずれ反乱が起きてしまうと思ったんです。

これらの問題から生じている「貧困格差」は、いずれ犯罪や反乱など国家の「大きな問題」につながってしまいます。それを回避するために、私たちが扱っている金融システムを使って世界の「貧困格差」を解決しようと決意したんです。

―具体的にどのような方法で、「貧困格差の解決」に取り組んでいるのですか?

高崎:

銀行口座を持っていない労働者でも、携帯電話からアクセスできる先ほどの「マイサラリー」という金融サービスを提供しています。給料日を待たずに給料の引き落としができて、最低限の振込手数料のみで利用できるという特徴を持ったサービスです。

実際にアメリカの「テッククランチ」のブース内でサービスを紹介したところ、イギリス、ドイツ、スペインなど多くのヨーロッパ諸国の政府から依頼を受けたんです。中でもイギリス政府は積極的で、現地ではシリア難民向けにこの金融システムの導入を進めています。この影響で、世界各国から約220社の優良企業が集まっているイギリスのインキュベーションセンター「Level 39」に、日本企業で初めて参加することができました。

また、アフリカ・中東諸国においては、今ご説明した「金融システム」だけでなく、「雇用機会の不足」を解決する必要があります。去年の4月から5月にかけて、エジプトやイラク、南アフリカ共和国など計12か国を回ってきました。日本で経済成長期に起きていた公害問題が、現在それらの国々で起きているんです。他にもインフラ整備などの課題がありました。それらの課題を解決するための「新しい産業」を政府が率先して始めることで、「雇用の創出」を実現できると考えました。たとえば、ごみ処理場や交通道路をつくれば、そこが労働者たちの職場になりますよね。実現するためには各国の政府の協力が必要だったので、一昨年の12月にアブダビで開催されたアフリカ・中東地域の50か国の首脳たちが参加する中央銀行会議に参加しました。

―その会議では、具体的にどのような提案をされたんですか?

高崎:

低所得者含む多くの労働者からしっかり所得税を集め、それを予算として「雇用創出」につながる産業を立ち上げることを提案しました。アフリカ諸国において、所得税を払っている労働者は全体の5%に満たないんです。インドでも、ようやく全体の10%に到達しましたが、90%の労働者は所得税を払っていないんです。なぜかというと徴収の効率性をふまえると、政府は高所得の労働者からしか所得税を集められないんです。しかし低所得者を含む労働者から、給料の5%分の所得税を集めることが出来れば、たとえばエジプトでは6000億円以上、ルワンダでは600億円以上の国の予算になるわけです。その予算を使って「雇用創出」につながる産業をはじめられる。ただ、そこでポイントになるのは、労働者から「借りる形」で所得税を集めることです。低所得の労働者には一度預かった所得税を将来的に返還するという約束を取り付けることを、各国の首脳たちに提案しました。その会議に参加していた50か国のうち、25か国の首脳の方々とは連絡先を交換したので、今後一緒に進めていく予定です。実際に、現地でインフラ整備などの産業を立ち上げる際には、日本が持っている技術力やノウハウを活かせると思っています。そのようにしてつくりあげた新しい産業が、今の子どもたちが将来「はたらく場所」になることを目指しています。

―国内事業における展望についても、教えてください。

高崎:

「給与のデジタルマネー化」を実現したいと考えています。現在の日本は、法律で「現金での給与支払い」が定められています。しかし現金からデジタルマネーに移行することで、安全で公平な「お金の管理」が出来るようになると思っています。たとえば強盗などの犯罪も防ぐことが出来ますし、災害時にも現金が行方不明になることはありません。また、個人の年金の支払い管理も可視化することができます。私は2年前、首相官邸にて、麻生大臣(当時)や高木厚生労働副大臣(当時)にこの問題について直接お話させていただきました。その後、閣議決定されて今年あたりに給与のデジタルマネー化が実現されるのではないかと見込んでいます。

―国の大きな政策に、高崎さんが関わっていたのですね。驚きです。最後に、御社が求める人材はどのような人ですか?

高崎:

「利他の心」を持ち、他人を思いやれる人を求めています。海外まで視野を広げて、遠い国の人々に対しても思いやり、それを仕事につなげられる人が必要だと感じます。

〜編集後記〜
私は今まで飲食店のアルバイトを経験してきましたが、給与や勤怠システムに疑問を感じることがありませんでした。しかし今回お話を聞かせていただいて、それらは労働者の私たちにとって身近で重要なものなんだと実感しました。ドレミングさんは、より良い金融システムを提供することによって私たちの生活を支えてくれている存在です。その領域を海外にまで広げ、多くのはたらく人々に力を与えているドレミングさん。今後のご活躍を応援しています!

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MISSION

ドレミング株式会社のミッションは
貧困格差を減らし
平和で心豊かな社会を築くことです

私たちが開発するサービスを
様々な地域で多くの人に
快適に安心して使っていただくことを
目標として掲げます

働くひとには収入の向上と
公正な評価が得られる機会を
企業には収益の向上を
地域には経済的貢献をお約束します

Company Profile

社名
ドレミング株式会社
設立
2015年6月24日
代表者
代表取締役会長:高崎 義一 代表取締役CTO:柏原 才昭
資本金
8,400万円(資本準備金含む)
事業内容
ドレミングプロジェクトのシステム開発と事業展開
本社住所
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神1-15-35レンゴー福岡天神ビル6F
会社URL
https://www.doreming.com/ja/

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