カルビー株式会社/自然の恵みを掘りだし、人々の健康に貢献する

カルビー株式会社

自然の恵みを掘りだし、人々の健康に貢献する

今回は、スナックやシリアルで自然の恵みを活かした「おいしさ」「楽しさ」「健やかさ」を提供しているカルビー株式会社の想いについて、人事・採用担当の冨永さんにお話を伺いました。

カルビー株式会社 冨永さんさん

冨永さん
職種別採用をしていた当時のカルビーで人事部を希望。2016年入社で、配属後は人事・採用担当として、新卒採用を中心にイベント登壇や面接を行なっている。

お菓子メーカーというより、
健やかな食の未来をつくる会社

―本日はよろしくお願いします!
知らない人もいると思うので、まずは「カルビー」という社名の由来を教えてください。

冨永 玲奈:

カルビーの名前の由来は、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を繋げた造語です。なぜカルシウムとビタミンB1かというと、元々カルビーは人々の健やかな暮らしに貢献したいという想いで設立された会社だからです。

戦後、貧しい暮らしを強いられる人が多く、栄養失調が問題となっていました。そんな中、「カルシウムと、ビタミンB1を含む食品であれば不足する栄養を取ることができる」と考えた創業者が、人々の健康に役立つ商品づくりを目指すようになったんです。その想いを実現するためにその二大栄養素を社名に入れました。

―社名に創業者の社会に対する、誓いが感じられますね。一方で、僕の勝手なイメージとしては「ポテトチップス」と「健康」があまり結びつかないのですが…。どのような経緯で商品化されたのですか?

冨永 玲奈:

きっかけは創業者がアメリカの博覧会で「ポテトチップス」に出会ったことでした。アメリカでは「ポテトチップス」の原料としてジャガイモが使われていたんです。ジャガイモの活用方法を知った創業者は、お菓子やスナックとして食べてもらえることに意義があると考えました。そして生まれたのが「カルビー ポテトチップス」です。ここでは「未利用資源を活かす」という、カルビーが大事にするもう一つのDNAから商品づくりがされました。

―なるほど!コーポレートメッセージの「掘りだそう、自然の力。」という言葉は、このDNAと紐付いていたんですね。そこに込められた具体的な想いはありますか?

冨永 玲奈:

やはり企業理念にもある「私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します。」という想いですね。当社はジャガイモを原料とした商品づくりが強みですが、まだまだ資源の可能性を引き出せると思っています。自然の力をさらに掘り起こすことで、健やかな食の未来をつくっていく。それがカルビーの使命です。

「掘りだそう」という言葉は、社員に向けたメッセージでもあると私は思っています。商品づくりや食事業に関わる社員一人ひとりの感性や想いが、人の心を動かすイノベーションを起こし、食の未来をつくっていくと信じています。

徹底した管理が生み出す、カルビーの世界

―では次に、どのような事業を展開しているのか教えてください。

冨永 玲奈:

事業内容としては、スナック事業と、フルグラなどのシリアル事業の二つを展開しています。他社と特徴的な違いは「10プロセス」という仕組みです。これは、カルビーのサプライチェーンの仕組みになります。グループ会社のカルビーポテトと連携して10個のプロセスに分けて管理しています。通常、原料を仕入れて、商品を作って、それを流通するというのが一般的なメーカーの流れになっていますが、カルビーは栄養素やジャガイモの種子や品種改良といったところから管理しています。さらに、お客様相談室を本社に設置して、原料の管理からお客様の声を反映するまで一気通貫で行っています。

―そこまで一貫して管理している企業は少ないですよね。特に気になったのがお客様相談室なのですが、業者に委託するメーカーが多い中、本社に設置している理由はありますか?

冨永 玲奈:

カルビーの場合、お客様の生活に身近なものだったり、日頃召し上がっていただく商品が多いのでお客様の声を商品に反映するということを非常に大切にしています。年間2〜3万件ほどお問い合わせをいただき、毎日数件ほど抜粋して全社員に共有されています。

―お客様の声が反映された例はありますか?

冨永 玲奈:

例えば、フルグラは発売当初ポテトチップスのように開けたら開けっ放しのパッケージだったのですが、「フルグラは一度に全部食べきれないのでジッパーをつけて欲しい」というお客様のご要望がありデザインに反映されました。他にも、高齢の方から「かっぱえびせんは好きだけど塩分が気になる」といったお声があったので、塩分を押さえた商品を作ったりもしました。

このように情報を共有する流れを仕組み化しているので、社員自身も会社や、商品がエンドユーザーからどう思われているかの気づきを得ることができ、日々の業務に活かすことができています。

―なるほど、そのような取り組みが愛され続ける理由でもあるんでしょうね。
カルビーさんは70年も続いてきている会社ですが、ここまで長く続いてこれた要因は他にも何かありますか?

冨永 玲奈:

ロングセラーブランドを多く生み出せているからではないでしょうか。一般的に商品をつくると、まずPRしてブームにしようとします。そしてブームが過ぎると商品人気も衰退して売れ行きが落ちます。そしたら次の商品をつくる、の繰り返し。そんなやり方では売上や経営が流行によって左右されてしまいますよね。それに対してカルビーの商品は、お客様に合わせてずっと育てていくという文化があり、商品の売上が地層のように積み上がっていく構成になっているんです。

―すごいですね!お客様相談室以外にも、長く愛されるロングセラーブランドを生み出すためにやっている取り組みはありますか?

冨永 玲奈:

お客様にカルビーのことをもっと知ってもらったり、体験したりできるコンテンツを用意しています。例えば、「じゃがり校」というじゃがりこのファン層コミュニティでは、ファンの方と一緒に商品企画し、販売しました。カルビー社員だけでなくお客様と共に作っているという過程を体験してもらうことで、カルビーの商品に少しでも愛着を持ってもらえたらと思っています。

他にも「カルビーの食育」として、出張授業など、子供たちが楽しく学び体験できるプログラムを実施しています。子供たちが健やかな食生活を送れるよう、食習慣について自分自身で気づき・考え・行動できるようになってほしい。そんなカルビーの想いの部分に共感してくれる人もいるんです。

―カルビーを通して色んなコミュニティが生まれているんですね!

冨永 玲奈:

私自身、幼い頃からカルビーの商品が身近にあって、大人になった今でも様々なシーンでカルビーの商品を見かけます。皆さんも同じではないでしょうか?子供の頃から身近にあって、おじいちゃんおばあちゃんになっても懐かしくて食べてしまう。そうやって繰り返されながら広がっていき、どんどん暮らしの一部になっていく。だからこそカルビーは子供からお年寄りまで多くの方に愛され続けるブランドに育ったのではないかと思います。

新しい食領域への挑戦

―これからのビジョンはどのようなものがありますか?

冨永 玲奈:

「カルビー=お菓子」というイメージを払拭していきたいと思っています。力を入れていきたいのは、海外事業展開と、新しい食の領域を確立することです。スナックとシリアルの二本柱でやってきたカルビーですが、そこから脱却した新しいカルビーを見せていきたいと思っています。

―具体的なことを教えていただくことは可能ですか?

冨永 玲奈:

ほとんどが言えないことにはなりますが…(笑)。いつも学生の方に口頭でお伝えしているのは、新しい食領域ではジャガイモ以外の素材への挑戦です。カルビーは、枝豆やサツマイモに関するノウハウもあるのでそれを活かした商品づくりにも力を入れていこうとしています。

また、カルビーのDNAである「未利用資源を活かす」という観点でも新たな挑戦があります。今までジャガイモの皮は動物の餌として使われてきていたのですが、今は人にどう還元するのかという研究を進めています。その中で、人の肌のコラーゲンを増幅させる効果がジャガイモの皮から見つかったんです!!それを現在、商品化へと画策中です。

―他には何かありますか?

冨永 玲奈:

当然ですが、主軸のスナック事業は常に進化していきたいと思っています。今テーマになっているのは「新しい食感」を創出すること。具体的には最近発売された「シンポテト」という商品はカルビー史上最薄の商品で、くしゃっとした軽い食感に仕上げました。逆に「ポテトデラックス」というカルビーのポテトチップス史上最厚で通常のポテトチップスの三倍の厚さの商品を開発するなど、カルビー独自の食感の豊かさを生み出していっています。

冨永 玲奈:

また「ラブ ジャパン」プロジェクトでは、それぞれの自治体や地元のお客様と共創して「47都道府県 オリジナルの味」のポテトチップスを商品開発しました。地域で有名な産品や知る人ぞ知る味などを全国に紹介することで、地域の食文化の発展を支え、豊かな生活の形成に貢献することを目的としています。

―色んな挑戦をしていて面白いですね!

文化×革新=生き抜く力

―カルビーの文化や制度について、聞きたいのですが、ホームページで見つけた、「一人・一研究」という言葉がとても気になってしまって...
これは個人の力を信じて、一人一分野の研究を任せようというものなのですか?

冨永 玲奈:

そうですよね、普通はそう思いますよね(笑)。意味は少し異なるのですが、ここにはなかなか深い意味が込められているんですよ。

―そうなんですね(笑)。考えが浅かったです。では、どんな意味を持っているのですか?

冨永 玲奈:

「一人・一研究」とは、「一生をかけて、何か一つでもいいから後世に残るような仕事を成し遂げるべきだ。」という意味で、創業者がある講演会で聞いて感銘を受けた言葉だそうです。

会社としても、何かをやり遂げる、投げ出さないという姿勢が、ロングセラーブランドを作る背景基盤となったのではないかと考えられます。

―他に、文化や風土はどのような特徴がありますか?

冨永 玲奈:

社員同士の呼び方は年齢肩書き関係なく全員「さん」付けだったり、社内メールも「お疲れ様です」などの前置きは入れずにいきなり本題から入るなど、フラットな文化があると思いますよ。他にも、固定デスクはなく全席フリーアドレスで、席の決め方は「ダーツシステム」と呼ばれるPC上のソフトでランダムに決まります。普段一緒に仕事をしない社員と交わる機会が生まれ、その中に役職クラスも混ざっているので、話しかけやすいように「〜さん」と呼ぶ文化が出来上がったのかなと思います。

―本当にフラットですね(笑)。

冨永 玲奈:

はい(笑)。ちなみに社長室もなくて、キャビネットに区切られたエリアに社長の机があるので、社員のデスクから普通に社長の顔が見えます。オフィスを歩いているとすれ違うことがよくあり、「こんにちは」と挨拶したり、「最近どう?」なんて会話になることもありますね。その辺りは衝撃でした。

あと、物理的にもフラットです。自社ビルをやめ、オフィスビルの2フロアだけにすることで、縦の移動を少なくしました。縦の移動はハードルが高く、横の方が移動しやすくコミュニケーションが円滑になるからです。そのおかげでイノベーションが起こりやすい文化が生まれてきているのではないかと思います。

―イノベーションはすごく大事ですよね。制度にもフラットな文化が反映されていたりするのですか?

冨永 玲奈:

「チャレンジ制度」というものがあります。これは各部署が求める人財を募集し、そこに対して社員であれば誰でも応募することができるという制度です。

また「自己申告制度」といって、個人の異動可能な範囲や配慮事項を会社に伝える機会を設けています。自分がどんなキャリアを考えているかを会社のシステム上に登録し、その情報を参考にしながら人事異動を決定していこうという、社員の自己実現を応援する制度ですね。

―そのような制度があるとすごく助かりそうですね。
最後に、自分のキャリアを大事にするカルビーさんが求める人財とはどのような人ですか?

冨永 玲奈:

求める人財としては「チャレンジングマインドを常に持ち、現状に満足することなく、お客様のために新しい価値を創造する人財」ですね。カルビーってほんとにいい人が多いんですよ。中途で入ってくる人から話を聞くと、やっぱりいい人が多いと言われます。性善説で成り立っている会社だよねって。誰かを蹴落としてのし上がってやろうという人がいない。いい人すぎて逆に大丈夫?って思うことがあるくらいです(笑)。

だからこそ、その環境に馴れて現状に満足することなく、新しい価値を創造し、そのためには周りの意見を多少跳ね除けてでも前に進んでいける、強いリーダーシップを持った人が必要だと考えています。新卒だからこそ出せる考えや、アイデアがきっとあると思うので、自ら手をあげて個性を発揮していける人を求めています。

〜編集後記〜
僕自身、取材をするまでは、「お菓子の会社」くらいに思っていた。しかしそれを見事に覆された取材になった。人々の健康のために、その時代のニーズに合わせ貢献してきた会社であった。
こんな考えを持つ就活生を見かけたことがある。「大企業だから将来安泰だ」と豪語する人。それは正解でもあり、不正解でもある。本質は常に挑戦し、変化を恐れず、そこに長年培った歴史やノウハウを掛け合わせ前進し続けることである。結果、生き残り続け、僕たちの日常に、当たり前にカルビーさんの商品が存在している。当たり前がいかに難しく、大変か痛感した。
今回の取材で一番衝撃だったのは、「一人・一研究」の話だ。こんな素敵な言葉、考えはカルビーさんだけでなく、もっと世界に広がっていって欲しいと願う。
余談だが、これから僕はコンビニに入ると、買うものはカルビーさんの商品に偏る。そんな気がしている。
【取材・編集 松田章吾】

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コーポレートメッセージ

掘りだそう、自然の力。

企業理念

私たちは、自然の恵みを大切に活かし、
おいしさと楽しさを創造して、
人々の健やかなくらしに貢献します。

グループビジョン

顧客・取引先から、次に従業員とその家族から、
そしてコミュニティから、最後に株主から
尊敬され、賞賛され、そして愛される会社になる

Company Profile

社名
カルビー株式会社
設立
1949年4月30日
代表者
代表取締役社長 兼 CEO 伊藤 秀二
資本金
12,044百万円
従業員数
(連)3,763名 (単)1,735名(2019年3月31日現在)
事業内容
菓子・食品の製造・販売
本社住所
東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館22階
会社URL
https://www.calbee.co.jp

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